水不足の危機

全国を襲った熱波は2週間以上続き、雨はほとんど降らなかった。水不足で苦しむ多くの都市住居はここ数週間で増加した。

ダッカ県では温度計が37度といううだるような暑さに見舞われ、住民は大きな被害を受けている。

地下水水位が落ち、市内のくみ上げポンプに技術上の問題が発生したことで、行政当局は非難を受けている。

ここ数日間の停電と部分的送電停止は状況を悪化させた。ダッカ上下水道公社(WASA)の当局者はいう。

バングラデシュは十分な発電供給能力があるにもかかわらず、大部分を占める燃料油ベースの発電所は活動を休止したままだ。この2日、部分的送
電停止という状況に直面している。 混乱は船舶輸送労働者のストライキが原因だと電力開発庁はいう。

上下水道公社は市内のほとんどの地域や、いくつかの「ポケット」地域が危機に直面していることについて、大きな問題はないと述べた。

ダンモンディ(Dhanmondi)、インディラ(Indira)通り、センパラ・パーバタ(Senpara Parbata)、オールドダッカの一部地域の住人は、水不足のため、口に表せない苦しみを味わっている。

バシャモ(Bashabo)、マダテック(Madartek)、ムグダ(Mugda)、タンテバザール(Tantibazar)、西ラジャバザール(Rajabazar)地域の居住者は汚くて臭い水に不満を言う。

「あなたは水なしで生きることが、どれくらい難しいことかわかっているはずです。私たちはこの2週間、きれい水を口にしていません。こんな少しの水で、私たちの要求を満たすことできるはずはありません。私たちは基本的な需要のため、貯水用の瓶を買っています」
センパラ・パーバタの住人アノワー・ハルダー(Anowar Haldar)さんは言った。

いくつかの家の状況は最悪だと、アノ・ウォー(Ano war)さんは言う。彼によると一部の居住者は上下水道公社のトラックが水を集めてくるのを待つしかない状態で、シャワーを浴びるために親類の家に行く人もいる。

「私たちは日に一度、水を手に入れますが、量は非常に少ないのです。大家は2、3ヵ月前、新しい上下水道公社のパイプラインにつなげたと言うので、この夏は水不足の危機が来ないと思っていました。しかし私たちは間違っていました」
インディラ通りの住人のモハンマド・コアシェド(Khorshed)さんはいう。

ダンモンディの7/A通りの住人、リーズ(Reaz)アーメドさんは4月13日から水不足の危機に直面していたと言う。進行中の新しい水道管の設置が原因で問題が起こるのではないかという上下水道公社のエンジニアに、アーメドさんは連絡した。

上下水道当局もダンモンディ、インディラ通り、レイヤーバザール(Rayerbazar)地域の水不足は、新しい水道管の設置によって起こったと言う。

一方ミラハジバグ(Mirhazirbagh)、センパラ・パーバタ、パージェンダリア(Pargendaria)では、汲み上げポンプの技術的な問題が水不足の危機を引き起こしていた。

上下水道公社の常務取締役の1人、セラジュディン(Serajuddin)氏は、乾季で地下水位が下がったことで問題が起きたと述べた。毎年、地下水を過度に引き出すために、首都の中心地域の地下水位は1~3メートル下がるという。

上下水道公社は毎日、24.5億リットルの水を供給している。78%は713基のポンプを使って汲み上げた地下水で、残りの22%は5基の水処理工場でうわ水から処理したものだ。

4月6日からダッカ、ラッシャヒ、ロングプール、クルナ管区を襲っている軽度から中度の熱波は、数日間続くかもしれないと気象台はいう。

この地域では雨が降る兆しが見られないため、熱波はもう数日続くかもしれない。しかしチッタゴン、シレット、ボリシャル管区では、雨が降る可能性がある。
ダッカ気象台のバジュラー(Bazlur)・ラシッド氏は言う。

セイドプール(Saidpur)、ディナジプール、ダッカでは、それぞれ最高気温が、40.2度、40.1度、37度と記録された。

The Daily Star April 27 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/sudden-water-crisis-affects-parts-city-1215151