ADB、3千万ドル融資

アジア開発銀行は、バングラデシュの衣料品工場の建設や改修に使用される3000万ドルの融資契約をブラック銀行と締結した。

融資は繊維・衣料品産業の排水処理プラントを建設するためにも使用される。多くの工場はいまだ排水処理プラントなしで稼働している。その結果広範囲に渡る水質汚染を引き起こしている。ADBは言う。

水質汚染は洗濯や入浴、灌漑、漁業のため地表水を利用している農村部の人々を特に傷つける。

バングラデシュは工場をより安全にし、労働者の条件を改善するため、国際社会と連携して措置を講じている。ADBの民間業務部門の投資専門家であるビアオ ファング(Biao Huang)氏はいう。

しかし相当な費用がかかるため、現在の供給先からは容易に入手できない。長期資金の調達の必要がある。

この5年融資は、国内の銀行や国際資本市場では利用できない長期資金の必要性を満たすのに役立つ。社会的、環境的に持続可能なプロジェクトに融資するため、ブラック銀行が独占的に使用する。

バングラデシュは繊維・衣料品分野で世界第2位の輸出国である。繊維・衣料品は、2014年会計年度で商品輸出の80%以上を占める。

しかし2012年タズリーン(Tazreen)工場火災と2013年ラナ・プラザビルの崩壊という近年の2つの災害後、その分野は後退を余儀なくされた。

業務遂行と労働者の安全性を向上させるために、世界的なアパレル企業とバングラデシュの労働組合、および非政府組織は、別々のアコード-アライアンス協定に署名した。

しかしその協定や契約に沿って工場を改修するため、1工場あたり約25万ドルから40万ドルの支出を必要とする。

ADB融資は、ブラック銀行が工場の構造や安全性、社会的基準を改良・改善したい企業に、より長い期間の融資を提供することを可能にする。

女性の権利を保証するジェンダー行動計画の展開に関して、ADBは銀行と共同で働くだろう。

女性はバングラデシュの繊維・衣料品産業労働者の約80%を占めている。

The Daily Star April 28 2016
http://www.thedailystar.net/business/adb-signs-30m-loan-garment-sector-1215532