ボロ米栽培の節水技術(前)

ボロ米栽培の節水技術(前)
バングラデシュの典型的な農地では、1ヘクタールに1400万リットルの灌漑用水を使い、6トンのボロ米を生産する。

浅層汲み上げポンプを動かすには、250リットルのディーゼル燃料を燃やす必要がある。

わかりやすく言うなら、食卓に並ぶ米1キロにつき、価値の高いきれいな水を3500リットル消費していることになる。

水資源の保護や生態系破滅阻止のため、一人の農業経済学者が名乗りを上げた。

水稲の1種であるボロ米は、バングラデシュの年間米産出量3500万トンの55%近くを占め、急速に失われつつある地下水を非常に多く必要とする。

マイメンシン(Mymensingh)のバングラデシュ農業大学(BAU)で農業経済学を教えるモシウル ラーマン教授は、乾季の米栽培は、水稲栽培と同じく畑に水を張って水中で栽培しなければならないという観念を否定した。

モシウル教授は自分の仮説を実証するため、2006-07年にキャンパスで実験を始めた。10年もの間、米生産が盛んな6県の農地に調査に通い続けた。そしてとうとう成果を発表する時が来た。半分以下の水で米は育てられると。

「種は水苗代で育てないので、まずここで水を節約できます。種は乾いた畑の耕した畝に直接蒔くので水の節約が可能です。畑に水を張っておくのは幼穂分化期と登熟期だけです」
モシウル教授は本紙にこのように説明した。

モシウル教授によると、この直接種蒔き栽培で農家がすることは、種蒔きの前に種を24時間水に浸し、さらに30~40時間置いて種を孵化させることだという。

モシウル教授は過去10年にわたるラッシャヒ(Rajshahi)やロングプール(Rangpur)、ディナジプール(Dinajpur)、タンガイル(Tangail)、ネトロコナ(Netrokona)、マイメンシンで行われた直接種蒔き栽培の実験結果から、同じ量の米の栽培に必要となる水の量は、控えめに見積もって50%は減らすことができるという統計的根拠を得た。

The Daily Star June 09 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/the-water-saver-1236715