外交ゾーンにフェンスを

外交ゾーンにフェンスを
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ダッカ警視庁(DMP)は外交官の安全を確保するため、バリダラ(Baridhara)と北グルシャンにかけての外交官地区を包囲するよう政府に提案した。

DMPは手紙で、提案した地区をレンガの壁や金属フェンスで囲まなければ、外交官の全面的な安全を確保することは非常に困難であると書いた。

手紙は7月16日、北ダッカ市(DNCC)市長や内務大臣、外務大臣、地方政府の長に送られた。DMP高官がデイリースターに話した。

7月1日、ホーリーアルチザンベーカリー攻撃事件の後、警察は外交官の安全確保により頭を悩ませるようになった。事件を受けてエリアの警察官を増やし、バイク巡回、徒歩巡回、軍との共同巡回を行い、より多くの検問所を設置し、私服警察官による活動も行っている。

法執行者は全体的な状況、特に治安状況を再調査し、警察活動だけでは外交官の安全を確保することができないと感じた。

DMPはほとんどの大使館がグルシャンの中に広がっていると指摘する。このエリアには銀行、保険会社、教育機関、レストラン、ホテル、労働者募集機関、その他の多くの事務所がある。多くの人が毎日、これらの事務所を訪問する。

DMPは警察の検問所や巡回だけでは、これらの人々の行動を追跡することはできないと考えている。テロリストがさらなる攻撃を実行するとき、法執行者から容易に身をかわすことができると恐れる。だから外交ゾーンは緊急に特定の囲いを設置し、分離するべきだ。

提案によればこの包囲は、ユナイテッド病院に交差するグルシャン2と米国大使館、インド高等弁務官事務所の両側を覆うことになる。

このためDMPはグルシャンとカラチャンドプール(Kalachandpur)を結ぶ道路(ユナイテッド病院の後ろ)、グルシャンとバナニを結ぶ道路(62、63と交差する)、そしてグルシャンの50番、51番、53番、91番、92番通りの閉鎖を提案した。

「これらすべての道路には、代替道路がある。警察はこれらの道路を閉鎖してもグルシャン住民に問題はないと考えている」
手紙にはそう書いてある。

たくさんの若者が毎日、商業施設や教育機関、ホテル、レストランへ行くためにこのエリアに入って来ると警察は指摘する。若者の大部分はリュックサックを担いでいる。テロリストはテロ活動を行うため、人混みに紛れ込む可能性があると警察は考える。

一方住民は運転手や家事手伝いなど、使用人を5人ほど雇っている。テロリストが攻撃を行うため、使用人のふりをする可能性がある。

「日常的にそのようなたくさんの人々をチェックすることは不可能だ。だから国益のため、そして外交官の安全を確保するため、外交的包囲を構築しなければならない」
警察はいう。


協力するグルシャン協会

安全確保は国の大きな関心事項なので、DMPやDNCCと協力して活動する。市民の公共施設が影響を受けないことを保証する。グルシャン協会のオマール・サダト事務局長はいう。

道路の閉鎖が交通渋滞を生み出すかどうか尋ねられたサダト事務局長は、それらの道路は一時的に閉鎖されるだけで最終的に開かれ、ゲートが設置されるだろうと話した。

DNCCは人や車の動きを厳密に監視するために、すでにバナニの4つの入り口とグルシャンの9つの入り口にゲートを設置することに大筋合意した。

グルシャン協会はこのエリアを定期的に行き来する車両にステッカーを提供し、簡単にそれらの車を識別できるようにする。ステッカーを持っていなくても、そのエリアに入ることはできるが、徹底したチェックを受ける必要がある

外交ゾーンでは専用のACバスが10台ある。すべての乗客がバスに乗り込む前にチェックを受ける。当局はこのエリアで営業するリキシャを固定化する。リキシャの引き手と所有者の素性も綿密に調査する。

「私たちはDNCCやDMPと緊密に協力している。市民の公共施設を奪うようなことはしない」
オマール・サダト事務局長は話した。
た。


入り混じる住民反応

グルシャンアベニュー90通りの住民はDMPの決定を伝えられたとき、交通の流れについて不満をもらした。

「私の職場はダンモンディ(Dhanmondi)です。午前8時30分前に職場に着くために、午前7時15分に出発しなければならない。もしいくつかの代替道路が閉鎖されたら、午前6時30分に出発しなければならない」

「彼ら[当局]はこのような決定を下す前に、交通制御について計画を立てる必要があります」

だがユナイテッド病院近くに住むグルシャン北通りの住民は、カラチャンドプールに通じる道路を閉鎖するというDMPの決定を歓迎する。

「道路は最初、リキシャだけが行きかう狭い路地でした。今ではトラックさえこの道を通り、私たちが住んでいるグルシャン北の70番通りや71番通りに混雑を引き起こすのです」

ホーリーアルチザン攻撃事件の後でカラチャンドプールに通じる道路が一時閉鎖されたとき、近所の住民はかなりほっとしたと彼は付け加えた。

だがその決定により、住民の通勤が困難になるかもしれないと彼はいう。
「恒久的に道路を閉鎖する前に、当局は時間をかけ実現可能性調査を実施すべきです」

グルシャン北の69番通りの住民は、世界を見ると、外交ゾーンはほとんどで保護されているという。
「他の国では外交ゾーンは市内の離れた場所にあります」

「私は個人的に外交ゾーンを保護するため、制度が設けられるべきだと思っています。しかしあまりにも行き過ぎた保護は、人々の移動の自由を妨げる可能性があります」と付け加えた。

3人は匿名を条件にデイリースターに話した。

The Daily Star July 26 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/cops-fencing-diplomatic-zone-1259521

翻訳:アラトモ

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