“スマート都市”に必要なもの

“スマート都市”に必要なもの
アジア開発銀行(ADB)が実施したブログ世論調査によれば、アジアの二次都市が"スマート"になるために、社会基盤(インフラ)への投資や強いリーダーシップ、都市部にある文化遺産の保護、情報通信技術(ICT)プロジェクトの支出を増やすことが欠かせないという。

ADBは10月のブログ世論調査で、アジアの二次都市で公共サービスが効率的に提供され、全ての市民が緑地や文化遺産などの公共資産から経済的・社会的に恩恵を得られる"スマートな"都市になるためm何が必要であるか読者に質問した。

回答者のおよそ44%がインフラ投資を優先すべきだと答えた。

一般的に、二次都市は次の3つのタイプのどれかに分類される。
(1)国の下部領域として、都市部における行政や製造業、農業、あるいは資源開発の中心地

(2)都会の人々が集まる二次都市。都会や都市部の周辺に発展してニュータウンの形態をとり、波及的な成長の中心地で帯状都市

(3)回廊的二次都市。主要な輸送回廊に沿って成長の極として発展する

ブリュッセルに拠点を置く、貧困削減と都市部の持続可能な開発推進に関する世界的提携機構シティズアライアンスによれば、一般的に二次都市の大部分は10万から500万人の人口だという。

国連人間居住計画によれば、2015年時点でアジアの都市部居住者の約47%が人口50万人以下の二次都市に住んでいるという。アジアのインフラ開発の必要性は急速に大きくなっており、インフラ投資の格差が広がるにつれ、不平等や脆弱性が発生しつつある。

貧困者向け住宅、電力や水、衛生設備供給の相対的な改善は、スラム居住者数の絶対的な増加により暗い影を落としている。

「二次都市を始めとする私たちの都市をスマートにするだけではなく、より住みよくするため、完全な方法でこの問題に対処する必要があります」
ADBウェブサイトに掲載された記事にはこう書かれている。

諸都市は伝統的に、インフラに不可欠な資金アクセスで困難に向き合ってきた。インフラ近代化に尽くしてきたアジアの二次都市、あるいは実際の所の主要都市は、国際インフラ支援システム(IISS)への加入を考えるべきだ。

IISSは元々ADBと持続可能インフラ財団が開発したオンラインプラットフォームで、資金提供者が公共や民間のプロジェクトを評価するため必要となる技術情報や事前情報を、政府関係者が提供できるようにするテンプレートを使用する。

また回答者の29%は、アジアの二次都市がスマート都市になるには強力なリーダーシップが必要であるとする。

「市長の役目は重要です。市長は人々の代表であり、一人の都市居住者として人々と同じニーズを経験し、それらの問題に関わっているからです」
記事にはこう書かれている。

「市長が市民や企業と密接に取り組めば、都市をより住みよくスマートに、かつ持続可能なものにできる可能性が生まれます」

回答者のうち12%は文化遺産を保護し、それらを経済的・社会的恩恵を生み出すために活用することが"スマート都市競争"の鍵だと答えた。文化遺産の保護は都市の経済開発戦略にもなる。

そして回答者の15%はアジアの二次都市がスマート化する上で欠かせない要素として、ICTへの投資を選択した。

この調査は10月31日の世界都市デーを記念し、10月を通して実施された。

バングラデシュ/The Daily Star Nov 09 2016
http://www.thedailystar.net/business/asian-cities-should-invest-more-infrastructure-ict-adb-poll-1311652
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #都市 #開発