アヒル飼育で明るい未来

アヒル飼育で明るい未来
修士課程を取得したのに仕事を得られなかった1人の若者の運命を、アヒル飼育が変えた。

「就職できないことが悲しくて、挫折を覚えました。しかし希望は失わず、何か生計を立てる方法はないかと探しました」
ジョイプールハット(Joypurhat)県パンチビビ(Panchbibi)郡ゴダイプール村の少数民族の若者、ビカシュ・チャンドラさん(35歳)は話す。
 
2009年、ビカシュさんはボグラ(Bogra)県の公立アジズル・ホックカレッジ英語コースで修士号を取得した。
「修士課程を終えた2009年、私はさまざまな政府や非政府組織で働くことを申請しましたが全部失敗しました」
そこで自分で何かを始めることを決めたのだという。

ビカシュさんは両親から5万タカ(7万円)を借り、昨年2月、アヒル飼育を始めた。その後、一心不乱に仕事に打ち込んだビカシュさんは年末までに7500羽のアヒルを売り、50万タカ(70万円)の収入を得た。

また2つの池を借り、室内ゲージの代わりにそこでアヒルを育てた。池では魚の養殖ができるという。

現在農場では2万羽のアヒルを飼育している。

農場には11人の従業員がいる。また飼育してもらうため、地域の若者に9千羽の雛を与えた。

「アヒルは4ー5カ月で成長し、卵を産みます。肉も食べられるようになります」

昨年、チッタゴン(Chittagong)やダッカ(Dhaka)、ラジシャヒ(Rajshahi)管区の商人に1羽220ー250タカ(308ー350円)、卵は7タカ(9.8円)で販売した。

ラジシャヒ県プティア(Putia)のアヒル商人アミン・ミアさんは、ビカシュさんの農場のアヒルは高品質でナチュラルテイストだから買っていると話した。

「今年はいい売上げが見込めます」
この地域の成功モデルとなったビカシュさんは話す。アヒル飼育に対する彼の愛情や献身、働きぶりを見るため、様々な村から多くの人が訪れる。

「修士を取得したビカシュさんは、少数民族割当て制で政府の仕事に就いてもおかしくありませんでした。でも駄目でした。その代わり神は自活できるよう、救いの手を差し伸べました」
シャウジャドプール村のシュヤマル・パハンさんは話した。

同じ村に住むビシュヌ・オラオさんは、ビカシュさんは地域の人のアヒル飼育の手助けをしているという。

モハマドプール村のアラムギル・ホサインさんやビドゥハラ村のフィロズ・チョードリーさんは、ビカシュさんの助けを借りてアヒル飼育を始め、すでに利益が得られるようになったと話した。

村人はビカシュさんからインスピレーションを受けている。彼は自分の努力で運命を変えたと、パンチビビ郡のマムヌール・ラシッド家畜担当官は話した。

「教育を受けたことが私の成功の鍵です」
ビカシュさんは話した。

バングラデシュ/The Daily Star Mar 30 2017
http://www.thedailystar.net/country/bikash-shines-duck-rearing-1383580

翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #アヒル飼育