環境に優しいレンガ窯増加

環境に優しいレンガ窯増加
大気汚染を減らす努力の一環として、より清潔で効率的な最新のレンガ窯が増加している。

伝統的な固定式煙突(FCK)は大気中に大量の二酸化炭素や環境汚染物質を放出し、健康や農作物、気候に悪影響を及ぼす。

今年2月までにハイブリッドホフマン窯(HHK)やトンネル窯など12の最新式レンガ窯が作られ、今後数カ月以内に稼働する。

「投資家は昔ながらのやり方でレンガを作ることは遅れていると知っています」
環境局(DoE)のMd・ジアウル・ホック局長は話す。
 
DoEが従来の窯に環境認可証を発行する代わりに技術向上を奨励し始めたことで、環境に優しい最新窯への移行が早く進むようになった。

また、政府は大気汚染、森林破壊、土地の肥沃度の低下、公衆衛生を保護のため、2014年7月から“レンガ制作及び窯業確立(規制)法2013”の施行を始めた。

レンガを作るとき、木材で焼くことや農地の土などを使用することを法律は禁止している。

また、従来のレンガ窯をHHKやジグザグ、自動、トンネル窯など、エ$ネルギー効率が高く環境に優しいものに変換することを奨励している。

毎年6%以上の経済成長があるバングラデシュでは、インフラ計画増加に伴い、レンガ需要が高まっている。

2月までに、6646窯のうち4227窯が新しいものに切り替わった。そのうち4108窯はジグザグ式かその改良型、残りはHHKかトンネル窯に切り替わった。

DoEのデータによると、2541のFCK式レンガ窯はまだ最新式に切り替わっていない。だが従来の窯は徐々に廃止されると、ホック局長は話した。

世界銀行(WB)の2011年報告書によると、毎年バングラデシュでは172億個のレンガを生産しているという。今後10年でレンガ需要は年間2〜3%のペースで増加するとWBは予測する。

バングラデシュ自動式レンガ製造業者協会(BN Dulal)の事務局長によると、最新レンガ窯は17億近くのレンガが作れるという。

最新窯で作られたレンガ、特に自然に帰る構造を持つレンガの需要は増加していると、毎日30万個のレンガを生産するストーンレンガ社のラビウル・オーサン社長は話す。

「私たちはお客さんに自動式窯の知識を深めてもらうため、多くの市場調査を行う必要がありました」

銀行や金融機関による低コスト融資の拡大により、近年、自動式トンネル窯への投資ペースが増加している。

2012年9月、バングラデシュ銀行は環境に配慮した自動式レンガ窯を奨励するため、5千ドル(5600万円)相当の借り換え融資制度を導入した。アジア開発銀行も資金を提供した。

国営インフラ開発会社(Idcol)も環境にやさしい自動式トンネル窯の設置に、低コストの資金提供を開始した。

Idcolはこれまで6つの自動式レンガ窯プロジェクトに14億7千万タカ(20億円)の費用を承認し、今年、3つの窯が稼動する予定だ。

最新窯は従来の窯より、多くのレンガを生産することができる。

今年8月稼働予定のトンネル窯を作るDulalによれば、最新窯はより多くの投資が必要だが長期的に見れば利益がある。トンネル窯やHHKは従来の窯より多くの煉瓦を生産でき、なおかつ場所を節約して環境汚染を減らすという。

だが最新式レンガ窯は期待通りには増えていないと、バングラデシュレンガ製造協会のMd・アドゥ・ベーカー事務局長は話す。

「最新窯を設置するには大規模投資が必要なうえ、銀行は伝統的な小さなレンガ窯の所有者に資金を貸し出すことを好ましく思っていません。資金を持った複数投資家が最新窯を建設しようとしています」

ホック局長は最新レンガ窯を増やすため、レンガ製造業界に意思表示する必要があると話す。
「私たちは表土の使用が許可されない場合、代替のレンガ製造システムも考えています」

バングラデシュ/The Daily Star Mar 31 2017
http://www.thedailystar.net/business/eco-friendly-brick-kilns-growing-numbers-1383931
翻訳:藤重
#バングラデシュ #ニュース #レンガ