経済成長6.9%:ADB

アジア開発銀行(ADB)は、海外送金減少と一部の公共料金の値上げを元にした政府見積もりと比較した今年度の経済成長とインフレの控えめな予測を行った。

昨日、発表したアジア開発展望(ADO)は、バングラデシュ経済は6.9%の成長、インフレ率は6.1%の上昇と予測した。

一方、政府はGDP成長率を7.2%、インフレ率を5.9%と予測する。

水曜日、AMA・ムヒト財務相は、経済は7.5%成長する可能性があると話した。昨年は7.1%成長で、インフレ率は5.92%だったという。

「国内需要の伸びが緩やかになり、労働者送金が低下へとスライドする中、2017年度のGDP成長率は緩やかになると予測しています」
ADBのジョトサナ・バルマ首席専門官はダッカで開かれた記者会見で話した。

バングラデシュは過去10年間、良好なGDP成長率を達成しており、これを維持する必要があると、ADBのカイ・リ国内副ディレクターは話した。

ユーロ圏や英国の消費者需要の鈍化や、これらの市場通貨がドルに対して下落したため、輸出成長の低下が見込まれると報告書は指摘する。

賃金上昇と継続的なクレジットへのアクセスは、民間消費を持続させるのに役立つ。投資家が2018年に国家選挙を前に慎重になると、民間投資はわずかしか上昇しないだろう。

政府がインフラ整備のスピードアップを図るため、財政拡大による公共投資が強化されることが予測できる。

農業は面積拡大と生産性向上が限界を迎えつつあるため、2017年度は2.4%というわずかな成長に留まると、ADOは述べている。

インフレ上昇についてADBは、冬野菜やアマン稲の価格が下がったため、2016年10月から12月は緩やかになったと話した。

非食料品のインフレも国際的に有利な価格を反映して、この期間減速した。

「インフレは2017年度下期にリバウンドすると予測しています。原油やその他商品の世界的な価格上昇の可能性が高く、政府が生産コストと価格調整をしても、天然ガスと電気料金は上がるでしょう。さらに2016年に給与アップや生活水準向上のため導入した方針の実施により、政府職員や民間教育機関の給与が上昇します」

上半期、輸出の伸びは低迷したが、下半期は産業経済の成長率の上昇予測を受けて伸びが強化されるとADOは述べる。だが年間を通じた伸び率は2016年の8.9%から6%へ低下すると見る。

「米国や英国やユーロ圏の政策不確実性が貿易面の拡大に不利益ではない方法で解決される、衣料品産業労働者の福利厚生が進むこと、これらを前提に輸出見通しを立てている(ADO)

ADBによると、湾岸協力会議(ECB)諸国による景気の引き締めが続くうえ、政治的不安を反映して米国と英国から新たな流入が抑制されることで、今年の送金流入は減少しているという。

国際市場で原油価格が下落したため、インドをはじめとする多くの国が燃料価格を下げたが、バングラデシュはそうならなかった。

当局は2017年度、小売り燃料価格が下がることを予測するが、ADBは純石油輸入国のバングラデシュはすでに世界的な原油価格の低迷の恩恵を享受し続けているという。バングラデシュ石油公社は過去の損失を補填するのに十分な営業利益を確保しているからだ。

「2014年、世界的原油価格の低迷が始まってから政府は、大型補助金の廃止に焦点を当てた政策として2016年度に一度だけ価格を引き下げました」

今年度の野心的な歳入目標についてADOは、予算は歳入の36.8%の伸びを前提とし、GDPに対する歳入比率を前年の9.9%から12.4%へと引上げたと述べた。

この高い目標を達成することは、当初4カ月間の徴収がわずか17.1%だったとを考慮すると大きなチャレンジになる。関税収入はいくつかの商品の金利引き下げによって低下するだろう。

商業銀行からの所得税収入の鈍化傾向を考えると、直接税回収額も目標を下回る可能性がある。

バングラデシュ/The Daily Star Apr 07 2017 
http://www.thedailystar.net/business/bangladesh-economy-grow-69pc-year-adb-1387474
翻訳:吉本
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