毎年45000人が下痢で死亡

毎年45000人が下痢で死亡
世界保健機関(WHO)の報告書によると、バングラデシュでは毎年5歳未満の子ども4万5千人以上が、汚染水による下痢で死亡しているという。

“国連 水-グローバル分析と衛生・飲料水評価2017”と名付けられた報告所によると、糞便で汚染された水はコレラや赤痢、腸チフス、ポリオに罹患する危険にさらされているという。

昨日発表された報告書は、水と衛生(WASH)関連の出費問題について、75カ国と25の外部援助機関の最も信頼性の高い最新データを分析した。

報告書によると、汚染された飲料水は毎年世界中の50万人以上に下痢症状を引き起こすという。

バングラデシュ下痢症研究国際センター(icddr,b)の元科学者フィロス・アーメド博士は、5歳未満の子どもは免疫系が弱いため、汚染水の主な犠牲者だとデイリースターに話した。

「都市の供給水は糞便で汚染されていることが多いうえ、貧しい都市住民の多くは沸騰させることなく飲んでいます」

「甕に入れられ市場に出回っている水は、深層井戸からなのか、川からなのか、よく分かりません。水の多くは細菌で汚染されている可能性があります」
ノアハリ(Noakhali)科学技術大学で微生物学を教えるフィロス氏はいう。そしてバングラデシュは衛生上多くの進歩を遂げたが、沿岸を中心とした給水が届きにくい地域は遅れていると補足した。

排泄物を河川に流し、水を汚染している。そのため沿岸部の人たちが川の水を使うのは危険だ。

政府は投資を増やし、飲料水管理を改善すべきだと、医師たちは提案した。

WHO報告書によると、バングラデシュの都市人口の42%、地方人口の38%は改善した衛生施設を使っていないという。

一方、人口の13%は改善された飲料水源を持っていない。

バングラデシュ政府はWASH予算に2013年度3.08億ドル(4.2億円)、2015年度5.48億ドル(7.4億円)と増やしたが、まだ十分ではないと報告書は述べる。

バングラデシュのWASH出費総額はGDPの0.41%で、一人当たりにすると5ドル(545円)だ。出費の半分は各家庭で、外部が23%、残りが政府となっている。

投資計画は2030年までに安全に管理された水と衛生サービスへの普遍的なアクセスを目指すという、より野心的なSDG目標をまだ考慮していないと報告書はいう。

「今日、およそ20億人が糞便で汚染された飲料水を使い、コレラ、赤痢、腸チフス、ポリオに罹患する危険にさらされています」
WHOの公衆衛生・環境・健康の社会決定因子局のマリア・ネイラ局長は話した。

多くの国は国連の持続可能な開発目標(SDGs)の中の水や衛生に関する目標を達成するための予算を、十分迅速に増やしていないと、報告書は述べている。

バングラデシュ/The Daily Star Apr 14 2017
http://www.thedailystar.net/backpage/45000-children-die-diarrhoea-every-year-1391116
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #水と衛生