スポーツウェア生産に注力

スポーツウェア生産に注力
国内衣料品メーカーは嗜好や流行の変化に伴ってスポーツウェア需要が増加している事を受け、新たな投資として国際スポーツウェア市場への参入に力を入れ始めた。

バングラデシュは中国に次いで世界第2位の衣料品輸出国だが、2700億ドル(30兆円)規模のスポーツウェア市場ではほとんど存在感が無い。現在この市場は中国とベトナムが主導権を握る。

スポーツウェア部門でバングラデシュは、ファッション性と機能性両方に大きな可能性を秘めているが、現在は数百万着のジャージを輸出しているにとどまっている。

「我々はガジプール(Gazipur)の50ビガの土地に、スポーツウェアやウィンドジャケット、デニム製品、水着などの特別な衣料品を製造する大きな工場を建設中です」
衣料品輸出大手エンボイグループのアブドゥス・サラム・ムルシェディ代表取締役は話す。

同グループは新工場に50億タカ(68.9億円)の投資をしているという。

バイエラテクスグループのK・M・レザウル・ハサナト会長によると、スポーツウェアにはファッション性と機能性が必要だという。ファッション性は他の衣料品と変わらないが、機能性はスポーツの成績を上げることが必要だ。

国内製造業者は小規模ながらファッションウェアを輸出しているが、機能性ウェアはまだ輸出していないとハサナト氏。氏は欧州のバイヤー向けにもスポーツウェアを輸出している。

アナンタアパレルズのアシフ・ザヒル取締役によれば、世界的にバングラデシュ製品の需要が増しているため、将来は複数の工場を建設してスポーツウェアの生産をする予定だという。

同じく衣料品輸出大手モンドルグループのモミン・モンドル代表取締役によると、同グループは2014年にブラジルで行われたサッカーワールドカップの際、数百万着のジャージを輸出したという。また、ナラヤンガンジ(Narayanganj)に拠点を持つファキルアパレルズのバクティアル・ウディン・アーメド本部長によれば、同社はスポーツ用Tシャツやズボンを小規模に生産しているという。

バングラデシュニットウェア製造輸出業者組合のモハマド・ハテム前副会長によれば、組合では前回のワールドカップの際、ブラジルやドイツ、フランス、ポルトガル、アルゼンチンなど10カ国に80万着のジャージを販売したという。

価格は1着当たり2~2.5ドル(222~278円)だった。

バングラデシュの工場の多くは生産したジャージをバルセロナやレアルマドリード、マンチェスターユナイテッド、FCバイエルンミュンヘンなど、欧州の複数のサッカークラブに供給しているとハテム氏。

輸出加工区にある一部の工場は、高級な機能性スポーツウェアをアディダスやプーマといった有名小売ブランドに輸出しているという。

バングラデシュ/The Daily Star May 24 2017
http://www.thedailystar.net/business/apparel-exporters-gear-make-sportswear-1410067
翻訳:長谷川
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