ネットショップは救いの手

ネットショップは救いの手
ネットショップ業者にとって、ラマダン(断食月)中の悪天候や交通渋滞の悪化は恩恵になりつつある。イード・アル=フィトル(断食明け大祭)に向けて衣服や装飾品の注文が殺到しているからだ。

業界関係者によれば、通常は1日1万5千件の注文があるが、今月は2万1千件近くになっているという。

例えば、国内最大手のネットショップサイトの一つバグドゥームのミラジュル・ホック最高執行責任者によれば、昨年のイード期よりも注文数が35%多いという。

「今年は天候が非常に需要な役割を持っています」
とホック氏。

ラマダン始めにはサイクロン"モラ"が国を襲い、先週からはベンガル湾の低気圧によってダッカ(Dhaka)では継続的な降雨が発生している。

ダラズ・バングラデシュのサイエド・モスタヒダル・ホク代表取締役によれば、イードの買い物客を呼び込む提案により、注文受注数が昨年のイード期の2倍以上に伸びたという。

ネットショップの商品配達サービスを行う"eCourier"の創設者で経営責任者のビプロブ・G・ラーウル氏によれば、現時点で注文数が20%増加し、間もなく50%の増加になるという。

これはダッカに限った事ではなく、ダッカ以外の住民もイードを前にオンラインショッピングに移行しつつある。町や小さな都市にはブランドショップがないことが主な理由だ。

「有名な国内ブランドの衣服や装飾品をオンライン経由で買うことができます」
バングラデシュ電子商取引委員会(e-CAB)のラジブ・アーメド会長は話す。

アーメド氏によれば、国内の遠隔地での成長は新しい現象で、今年は農村部の顧客によるオンライン購入が50%以上増加したという。
「今は大部分がダッカ外への配達です」
ラーウル氏がアーメド氏の説明を裏付けた。

ホク氏によれば、ダラズが現在受けている注文のうち45%はダッカから、10%は小さな県レベルからだという。この展開は顧客のプラットフォームに対する信用が増していることを意味するため、電子商取引の業者にとって励みとなるものだ。

バグドゥームの売り上げ全体のうち、銀行カードによる支払いは6%だ。昨年は3%にも満たなかった。

ホック氏によれば、現在は20%がモバイル金融サービスを使って支払うが、昨年はとても少なかったという。

「皆さんは商品を受け取る前に支払いを行っていますが、これは我々を信用しているということです。これは業界にとって非常に良い現象です」
ホック氏はいう。

決済システムが完全にオンラインへ移行し、配達時の現金払いをオプションとして選べるようになればより良くなるだろうとラーウル氏は話す。

配達人は時として荷物や現金を奪われることがある。
「決済が完全にオンラインに移行すればこの状況は間違いなく改善されるでしょう」
ラーウル氏は補足する。現在国内に1千の電子商取引起業家が存在し、さらにもう1千人がフェイスブック経由で事業を行っている。

ダラズ社によれば、国内のネットショップの市場規模は年間150億タカ(205億円)以上だという。

一方、e-CABによればネットショップ事業の市場規模は100億タカ(137億円)で、年間20~30%で成長しているという。

バングラデシュ通信規制員会は、現時点で国内インターネット利用者は6760万人で、その数は急速に増えていると話す。

ダラズ社によれば、オンラインショッピングの常連客は160万人で、イードを前にその数は増えているという。

バングラデシュニュース/The Daily Star Jun 20 2017
http://www.thedailystar.net/business/e-commerce-the-rescue-eid-shoppers-1422688
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #イード・アル=フィトル #ネットショップ