カビル財団事務所開設

カビル財団事務所開設
非営利組織(NPO)のアビンタ・カビル財団は8日、首都ダッカ(Dhaka)のプラガティ・サラニで事務所を立上げた。

財団は国内で数々の福祉プロジェクトを実施することで、恵まれない人々を支援するという故アビンタ・カビルさんの夢の実現を目指す。

アビンタさんは当時19歳で、米国ジョージア州にあるエモリー大学オックスフォードキャンパスの学部生だった。昨年7月1日夜、アビンタさんは友人のファラーズ・アイアーズさん(エモリー大学)とインド人のタリシ・ジャインさん(カリフォルニア大学バークレー校)とグルシャンのホーリーアルチザンベーカリーにいた。そこで過激派による襲撃を受け、他の19人の人質と共に殺害された。

祖父のマンズール・モルシェドさんは立上げ式で、アビンタさんは貧しい人々の支援に関わり、児童の創造啓発活動を行っていたと話した。

A section of the guests at the programme. Photo: Star

アビンタさんはバングラデシュの故郷に戻り、恵まれない人たちのためのNGOを開設しようとしていたという。

アビンタ・カビル財団は現在まで、恵まれない児童のための学校をダッカに2校、ナトール(Natore)に5校、計7校設置した。さらに、恵まれない人のための老人ホームや医療施設を作ろうとしている。

アビンタさんはスポーツ愛好家だったため、財団はスポーツ選手の支援も行う予定だ。

アビンタ・カビル財団の学校で学ぶ子どもたちからはアビンタさんの笑顔が感じられると、マニュシェル・ジョンノ財団のシャヒーン・アナム理事長は話した。

アビンタさんの家族や友人、親戚たちはいつも心優しいアビンタさんを思い出す。彼女は若者にとっての模範を示したからだ。

After the inauguration, visitors look at the memorabilia of Abinta on display in a corner of the office space. Abinta was killed during a terrorist strike in Gulshan’s Holey Artisan Bakery on July 1 last year. Photo: Star

母親のルバ・アーメドさんは涙をこらえながら、バングラデシュの社会問題に熱心に取り組んでいたアビンタさんを誇りに思っていると話した。

財団はダッカ大学の美術学科にサイバーセンターやアーカイブの設置を行い、また、バングラデシュを含む東南アジア諸国の学生に、エモリー大学オックスフォードキャンパスで高等教育を受けるための金銭的援助を行っていく。

バングラデシュニュース/The Daily Star Jul 09 2017
http://www.thedailystar.net/city/abinta-kabir-foundation-office-inaugurated-1430464
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #福祉 #アビンタ・カビル財団