“176集落が無人”

“176集落が無人”
【Prothom Alo】ミャンマーのラカイン(Rakhine)州北部のロヒンギャ集落471カ所のうち、176カ所が"全村避難"で無人になっている。ミャンマー政府スポークスマンのゾー・テイ氏はこのように話し、それ以外の集落は部分的に放棄されたか、そのままだと補足した。

110万人いるロヒンギャはミャンマーで長いルーツを持つにも関わらず市民権が認められず、長年に渡って差別に苦しんできた。

国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏は、ミャンマー政府はロヒンギャに国籍か法的な地位を付与し、普通の生活が送れるようにすべきだとした。

安全保障理事会は暴力を非難し、人道支援活動家がラカイン州に到達できるようにすることを求めた。

だが、中国はバングラデシュに避難しているロヒンギャに帰還の権利を保証する文言を追加するというエジプトの提案を拒否したと外交官らは話した。

一方、英国大使のマシュー・ライクロフト氏は、安保理がミャンマーに関して、共通の立ち位置で合意したことは過去9年間で初めてだと強調した。

「我々はこの事態に対する懸念において団結しました」
ライクロフト氏は"ラカイン州と現地のロヒンギャに降りかかる破滅"に関する理事会の会見を受けて話した。

人権団体は安保理に対し、公開セッションで協議を行い、世界が見ているという明確なメッセージをミャンマーに発信するよう求めた。

「今日は僅かながらも前進し、理事会がビルマ(ミャンマー)について合意の道を見出したのは確かに貴重な事ですが、現在広がりつつある悲劇に立ち向かう上で必要とされていることには程遠いのです」
ヒューマン・ライツ・ウォッチの国連副担当者、アクシャヤ・クマール氏は話した。

Updated chart showing increasing number of Rohingya refugees fleeing from Myanmar`s Rakhine state into neighbouring Bangladesh. AFP

スー・チー氏、国連総会を欠席

アウン・サン・スー・チー氏は国際社会に衝撃を与えた危機を前に、モラル面でのリーダシップや思いやりに欠けているとの批判を受けている。氏は9月19日にミャンマー国民に向けて演説を行う。

スー・チー氏のスポークスマンによれば、氏は来週国連で開かれる総会を欠席するという。総会ではロヒンギャの苦境に焦点があてられるだろう。

総会の折、トルコはミャンマーに関してイスラム会議機構(OIC)の会合を、英国は閣僚級会合を催す予定だ。

バングラデシュは疲労と飢えに苦しむ難民に救援を行うために奮闘している。これらの難民の60%近くは女性と子どもだ。その一方、ラカイン州のミャンマー人仏教徒やヒンズー教徒約3万人もミャンマーの内地へと移動している。

国連によれば、13日にさらに9千人のロヒンギャがバングラデシュに流れ込んだとされる。当局が避難所を確保できていない数十万人の避難者のため、キャンプを新設したためだ。

スー・チー氏はこの数十年間で初めての民間人指導者だが、国を50年に渡って動かしてきた強力な軍部に対して統制力を持っていない。2015年にようやく自由選挙が開催された。

ミャンマーで多数派の仏教徒たちは、ロヒンギャに対する共感がほとんどない。ロヒンギャは"ベンガル人"、つまり違法移民の烙印を押されている。

ロヒンギャ難民の話によれば、恐ろしい数の兵士が民間人に発砲し、ラカイン州北部の集落を仏教徒の群衆と共に破壊しつくしたという。

軍は関与を否定している。

Updated map of northern Rakhine state in Myanmar showing areas affected by violence since August 25. AFP

12人のノーベル賞受賞者は安保理会合に先立ち、ラカイン州で広がりつつある"人道に対する犯罪"を終わらせるための"あらゆる可能な手段を用いた迅速な介入"を安保理に求める公開状に署名した。

スー・チー氏は昨年9月に初めて国連会合に出席し、ラカインに長い間存在する民族的・宗教的な憎悪に対する解決策を見出すことを誓うスピーチを行い、暖かい喝采を浴びた。

バングラデシュニュース/Prothom Alo Sep 14 2017
http://en.prothom-alo.com/international/news/159397/%E2%80%98176-Rohingya-villages-stand-empty%E2%80%99
翻訳:長谷川
#ミャンマー #ロヒンギャ #難民 #国連