ロヒンギャの移転を要求

【The Daily Star】コックスバザール(Cox's Bazar)市民ソサエティと非政府組織(NGO)の代表者らは19日、ロヒンギャのコックスバザールからの移転と地元の環境保護、ロヒンギャの人権保護を求めるフォーラムを結成した。

コックスバザール記者クラブで開かれた記者会見で呼びかけが行われた。フォーラムは政府に対し、下部組織を立ち上げ、大規模なロヒンギャ流入が地元民の生活に与える脅威について調査するよう要請した。

さらに、地域内生態系と経済バランスの保護も求め、政府の下部組織にコックスバザールの天然資源や経済、健康、観光の短期・長期的損失について調査を実施するよう提案した。

記者会見では、コースト・トラスト責任者のレザウル・カリム氏、コックスバザール市民ソサエティ会長のアブ・モルシェド・チョウドリー・コカ氏、農業大学院研究所(IPSA)責任者のアリフル・ラーマン氏が発言した。

これらの件に関し、"ロヒンギャ救援活動の所在特定と説明責任"と題した声明文が公開された。

フォーラムでは次回予算の告示前に長期計画を策定することも求めた。国連は国内外のNGOの所在を特定し、各NGOの説明責任と透明性を確保することを約束したという。

また、難民危機管理は県の行政からは完全に分離したものであるとし、ロヒンギャ管理のため、次官レベルの職員が主導する行政組織を作ることが直ちに必要だと強調した。

さらに、政府は難民管理の完全な制御を実現すべきだとし、児童医療と社会復帰の点では、国連の児童権利会議を模範にするべきだとした。

フォーラムではウクヒア(Ukhia)とテクナフ(Teknaf)地方の地元住民に対する重大な脅威が発生したと述べられたものの、バングラデシュ政府がロヒンギャに避難所を提供していることは賞賛に値する取り組みだとした。

だが、コックスバザールにある観光エリアのため、ロヒンギャの人権を保ちつつ、別の場所に移す必要があるという。

A BGB official carries an elderly Rohingya woman near the no man’s land in Palongkhali. Photo: Reuters/AFP

"シシュ・パッリ"

BSS報道によれば、政府はロヒンギャの孤児を保護するために"シシュ・パッリ"という住居の建設に着手したという。

「政府は来月、ロヒンギャ孤児の身元を特定した後、シシュ・パッリを建設する計画を立てています」
社会福祉局(DSS)副責任者のサイエダ・フェルドウス・アクテール氏は話した。

政府は9月20日からの直近30日間で、1万8449人のロヒンギャ孤児の身元を特定した。プロジェクトはミャンマー孤児プログラムを通して実施されるとアクテール氏。氏は同プログラムの調整官も務める。

だが、ミャンマーからはなおもロヒンギャの流入が続いており、シシュ・パッリの建設作業は遅れる可能性があるとDSSの職員はいう。

DSSはロヒンギャキャンプにいる孤児の登録作業に従事する。孤児は"両親を亡くした"、"父親のみ亡くした"、"身体に障がいを持っている"、"両親が行方不明"の4類型に分類される。

政府は最長で18年間、孤児を登録対象とする。

テクナフの5つのキャンプでは登録作業が既に完了し、現在はクトゥパロング(Kutupalang)とボルカリ(Balukhali)の大規模キャンプ2カ所で作業を行っているという。

DSSコックスバザール事務所副責任者のプリタム・クマル・チョウドリー氏によれば、身元が特定された孤児はDSSからICカードが支給されるという。

職員によれば、ロヒンギャ孤児は最大2万5千になると推定されている。

このプロジェクトはシェイク・ハシナ首相の指示の下で開始され、ロヒンギャ孤児のために特別な"安全地帯"が設けられる予定だ。

8月25日以降、ミャンマーラカイン(Rakhine)州で続く暴力で多数のロヒンギャが殺害され、多くの孤児が残虐行為から逃れるためバングラデシュへ流入した。

一方、ウクヒアのアンジュマンパラ(Anjumanpara)国境地点付近で2日間待機していた数千人のロヒンギャには19日、ボルカリ難民キャンプに避難所が提供された。

彼らは16日にナフ川を渡ってバングラデシュへ入ってきた。

キャンプでは救援物資が与えられ、治療を受けた。

内訳は子供が3124人、女性が2044人、男性が1064人だった。このうち871人は高齢者だったと、国境警備隊(BGB)コックスバザール第34大隊作戦責任者のアシクル・ラヒム少将は話した。

少将によれば、この他15人のロヒンギャがクトゥパロングにある国境なき医師団の診療所に送られたという。

Bangladesh News/The Daily Star Oct 20 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/mayanmar-rohingya-refugee-crisis-shift-rohingyas-tourist-town-1479025
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #コックスバザール #ロヒンギャ #孤児