医者と血清が不足

医者と血清が不足
【Prothom Alo】ロヒンギャ難民キャンプで活動する医療従事者は、およそ20人の死者を出したジフテリア感染者へ血清投与を行う医師の不足に苦しんでいる。援助団体の職員が話した。

仏教徒が大部分を占める隣国ミャンマーでは、8月25日にロヒンギャの過激派が陸軍基地や警察署を襲撃したことを受け、軍がラカイン州でムスリムロヒンギャの摘発を行った。国連の最新データによれば、8月以降にはそれ以前に避難していた20万人に加え、65万人を超えるロヒンギャがバングラデシュへ避難したとされる。

避難キャンプでジフテリア流行に最前線で対応する国境なき医師団(MSF)は、この数週間で約2千人の治療を行っているが、毎日新たに約100人の患者を受け入れている。

世界保健機関(WHO)はジフテリアを、流行病となる可能性があり、最大死亡率10%の重大な感染症と規定する。一方、MSFはジフテリアを「予防接種率の向上により、世界中殆どの場所で長く忘れられていた」病気と呼んだ。

MSFでは研修を受けた医師不足により、1日に12人程度しか血清を提供できないと、MSF緊急医療調整員のクリスタル・ファン・ルーウェン氏は話す。氏は現在、難民キャンプのあるコックスバザール(Cox's Bazar)に滞在する。

「十分な人手を確保し、他の機関も接種を始めると、十分な量の血清がなくなるという状況になるかもしれません」
ルーウェン氏は28日、電話でロイター通信に話した。

「これは両刃の剣です。我々は接種を行う人的資源と同時に、より多くの血清を必要としています」

2月の国連報告では、ジフテリア血清の供給は長い間制限されており、2017年を通して不足が続くと予測している。

英政府は28日、WHOとバングラデシュ政府から要請を受けて、医師や看護師、消防士から成る40人以上のチームを6週間コックスバザールに派遣し、ジフテリアの流行に対処すると発表した。

ロヒンギャ難民は人口が密集したキャンプで、竹やプラスチックシートで作った掘っ立て小屋に住んでおり、清浄な水やトイレ、医療サービスへのアクセスが不足している。

Bangladesh News/Prothom Alo Dec 28 2017
http://en.prothomalo.com/bangladesh/news/168646/Rohingyas-at-risk-of-diphtheria-face-shortage-of
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #ロヒンギャ #ジフテリア