ロヒンギャ帰還遅れる?

【Prothom Alo】今月始まる予定だったロヒンギャの帰還は不確かさに覆われている。ミャンマー当局に提出するロヒンギャ10万人の名簿を、関係当局が作成できていないからだ。

バングラデシュとミャンマーの政府は2017年11月23日、ロヒンギャの帰還に関する協定に調印し、帰還手続きを監督するための合同作業班(JWG)を結成した。

ロヒンギャを帰す上での主要手続きの一つである名簿作成について関係者は、ネピドー(ミャンマー)で開かれる1月15日の第1回のJWG会合まで準備することは不可能に近いと考えている。

JWGは、バングラデシュ外務省のモハンマド・シャヒドゥル・ホク事務次官とミャンマーのミント・トゥ外務事務次官がそれぞれの国を代表する。

ロヒンギャ対策本部メンバーの1人は10日、ロヒンギャ10万人の名簿の準備はまだ始まっていないとプロトムアローに明かした。
、

ダッカ(Dhaka)やコックスバザール(Cox's Bazar)でロヒンギャ帰還のために動く複数の省庁の職員によれば、ミャンマーはバングラデシュが提供した名簿を精査した後、最終承認を行うという。

家族や地域ベースの名簿に重きを置くが、この照合はいくらかの時間がかかる。

一方、難民救援帰還委員会(RRRC)事務局は、第一段階で帰還するロヒンギャ名簿の準備を8日までに始めることができなかった。外務次官が率いるJWGは名簿の準備のため、9名の技術委員会を組織した。だが委員会は会議の招集も名簿の基準設定も行っていない。

1月15日のJWG会合でロヒンギャ10万人の名簿をミャンマーに渡すことができるかという問いに対して、RRRCのモハマド・アブル・カラム委員長は「時間は十分あります。作業の一部はすでに終了しています」と話した。

移住・パスポート局は、バングラデシュで既に数年間生活している人々を含む、合わせて96万4993人のロヒンギャを9日時点で登録した。

ロヒンギャ10万人の名簿はこれが使われる。

モハマド委員長によれば、ロヒンギャは過去何度かバングラデシュへ来てその後帰還したが、継続的ではなかったという。バングラデシュはかつての経験に基づいた新たな帰還手続きを開始しようとしている。

10日、シャヒドゥル外務次官はプロトムアローに対し、JMGの第1回会合は機関の手続きを始めるための"物理的な取り決め"をまとめることに重きが置かれると明らかにした。加えて、ロヒンギャ名簿をミャンマーに渡すことを検討しているという。

<ラカインへ帰還意欲なし>

両国が帰還の準備を行っている一方、多くのロヒンギャはラカインへ戻ることを渋る。

ハビブッラーさんの3人家族は、コックスバザール県テクナフ(Teknaf)郡にあるシャイアムラプール(Shyamlapur)ロヒンギャキャンプに4カ月間滞在している。ハビブッラーさんは18カ月になる息子にとってバングラデシュの方が将来に望みがあると考え、ずっと滞在したいと考えてる。
「私はここで配給をもらい生きていきます。死んでもミャンマーには行きたくありません」


ウクヒア(Ukhia)郡ボルカリ(Balukhali)2/2キャンプに滞在するオスマンさんは8日、プロトムアローに対して次のように話した。
「どうして人権が保障される前にあそこに戻らなければならないのでしょうか。帰還を考えるのはアナン委員会の勧告が完全に実施されてからです。すぐにそうなるとは思いません」

地元住民も両国の政府の意図について不確かさを感じている。
「バングラデシュ政府が彼らを送還しても、ビルマ(ミャンマー)政府が受け入れるとは思っていません」
10日、ウクヒアの郡モンカリ(Monkhali)村在住のモフィズル・アラムさんは話した。

Bangladesh News/Prothom Alo Jan 11 2018
http://en.prothomalo.com/bangladesh/news/169336/Rohingya-repatriation-might-be-delayed
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #ロヒンギャ #帰還