EU、2月に圧力強化か

EU、2月に圧力強化か
【Prothom Alo】欧州連合(EU)は2月、ミャンマーが迅速な行動を取り持続的なロヒンギャの故郷への帰還のための環境を作るようにするため、より本格的な圧力を掛けることになる可能性がある。UNB報道。

「2月に(EU)議会のミャンマーに関する新たな決議があると確信しています。更なる圧力があることを期待しています、大事なのはミャンマーに更なる圧力を掛けることです」
EU代表特使団を主導するレンスイェ・テーリンク氏はUNBの取材に答えた。

EU議会は昨2017年10月、状況が改善しない場合には追加措置を検討するが、良い方向への進展にはしかるべき対応を取る決議を行った。

だが、どんな決議が含まれるのか、それがミャンマー政府や軍に対する武器の禁輸や標的型制裁になるのかはまだ分からないとテーリンク氏は言う。

テーリンク氏は、一部の将官に対してはさらに個人に標的を絞った制裁が行われるかもしれないと話した。氏は4か月前にダッカを訪問している。

ロヒンギャ危機に関する東南アジア諸国連合人権議会(APHR)は24日、ロヒンギャがバングラデシュから故郷に安全に帰還できる環境を作るため、ミャンマーや各高官に対して武器禁輸や標的型制裁を掛けることを強調した。

「これらの残虐行為の背後にいる将官に対する標的型の制裁を含め、ミャンマー軍に対する武器禁輸を行うべき時だと思います」
マレーシアの国会議員でAPHR議長のチャールズ・サンティアゴ氏はこのように話し、ミャンマーに武器を輸出しているインドや中国、ロシアに役割を果たすよう求めた。

さらにサンティアゴ氏は、ロヒンギャの動きを監視するため平和維持部隊の配備にも踏み出すよう求めた。

平和維持部隊の存在がなければ帰還は困難であり、言い方を変えればほぼ不可能であるとチャールズ氏は言う。
「帰還は安全で自発的なものであるべきです」

自分たちはミャンマー政府に圧力を掛けることはできるが、どのようにラカインの人々を説得すればロヒンギャを歓迎してもらえるようになるかが問題だ。テーリンク氏はロヒンギャの状況に関する2度目の視察の内容を踏まえて話した。

「我々が把握しているのは、ラカインの人々は彼ら(ロヒンギャ)の帰還をあまりうれしく思っていないということです。統合を試みることはできますが、否定的な民衆感情があります。これは非常に不安です」
テーリンク氏は説明する。

ロヒンギャの多くはミャンマーへの帰還を恐れていることが推測できるとテーリンク氏は言う。

この考えは、帰還者を受け入れるための町を築こうとしているミャンマー側の状況に基づくものだ。テーリンク氏は移動の自由が無かった国内避難民(IDP)キャンプの状況に言及しつつ話した。

1月16日、バングラデシュとミャンマーはロヒンギャの帰還を促進する"物理的取り決め"に関する文書に調印した。

"物理的取り決め"は、帰還は開始から2年以内に完了することが望ましいと定めている。

テーリンク氏は帰還が失敗し、第三国定住となった場合の解決策について尋ねられた際、次のように答えた。
「第三国定住は非常に困難です。移住危機は我々の目の前にもあります」

EUはイスラム協力機構(OIC)諸国も視野に入れているが、OICからはロヒンギャの受け入れにあまり意欲が見られていないとテーリンク氏。
「(第三国定住は)欧州では困難です」

しかしテーリンク氏は、ロヒンギャ危機はバングラデシュの問題ではなく、バングラデシュはこの危機の被害者だと話した。

「根源はミャンマーにあります」
ミャンマーに強い圧力がかかっていなければ、政府はその根源を避け続けることができるとテーリンク氏は補足した。

テーリンク氏はバングラデシュの役割を評価し、人道的な意思表示は本当に称賛に値するものだとした。
「国際社会は(危機に対応する上で)バングラデシュを見捨てることはできません」

欧州委員会は9月、ロヒンギャの最も切迫した需要に対応するため、300万ユーロ(4.05億円)の追加人道援助を発表した。資金は2017年5月に発表された1,200万ユーロ(16.2億円)に上乗せされることとなった。

EUはミャンマーとバングラデシュに対し、長年にわたり人道支援を提供している。

Bangladesh News/Prothom Alo Jan 26 2017
http://en.prothomalo.com/bangladesh/news/170110/EU-likely-to-mount-pressure-on-Myanmar-in-Feb
翻訳:長谷川
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