米、自発的帰還の環境を望む

米、自発的帰還の環境を望む
【Financial Express】米国は、迫害されたロヒンギャがバングラデシュから故郷に自発的かつ安全に帰還できるよう、ミャンマー政府に対しラカイン(Rakhine)州に然るべき条件を作り出すよう呼びかけ続けていくと発表した。

「我々はミャンマー政府に対し、難民の安全な帰還を後押しする条件をラカイン州に作り出すよう呼びかけ続けます」
米国務省南・中央アジア局のダニエル・N・ローゼンブラム副事務次官補は話した。

ローゼンブラム氏は30日、首都ダッカ(Dhaka)での"米国およびインド太平洋地域"に関する講演の後、質問に回答する際これらの発言を行った。

マルシア・バーニカット大使やバングラデシュ国際戦略研究所(BIISS)のAKM・アブドゥール・ラーマン事務局長なども発言した。BIISSのムンシ・ファイズ会長が司会を務めた。

ローゼンブラム氏によれば、米国はバングラデシュ政府によるロヒンギャ危機への対応と国内のロヒンギャに避難所を提供する寛容さを高く称賛しているという。
「支援が確実に難民キャンプに届くようにするために政府が行っている取り組みを、我々は評価します」

「皆さんが知っての通り、我々は残虐行為を強く批判してきました」
米国は批判を続け、支援の提供を継続し、バングラデシュがこの悲劇に対応するために払った代償について認め続けていくとローゼンブラム氏は補足した。

UNBによれば、この行事はBIISSが30日午後に施設内の会議室で催した。

米国は安全で繁栄し、相互に繋がったインド太平洋を築くという同じ目的を持つバングラデシュや他の国々と共に取り組もうとしているとローゼンブラム氏は補足した。
「米国は南アジアやより広い地域の国々とともに取り組むことを約束します」

これらの広大な地域を共通の繁栄や機会という利益のもとで一つに繋げようとするならば、多くのパートナーが協調して取り組む必要があるとローゼンブラム氏は言う。

バーニカット氏は、バングラデシュがインドやミャンマーとの海洋問題を平和的に解決している事を高く評価した。
「バングラデシュはこの点における模範です」

南アジアは急速に成長しているにもかかわらず、地域内の貿易や接続性の面では後れを取っているとローゼンブラム氏は言う。
「南アジアは何世紀にもわたり、財や人、思想の交流で団結した地域でした。ですが現在では、世界で最も経済が集約されていない地域の一つです」

世界銀行の試算では、障壁を取り除き、税関手続きを効率化すれば南アジアの地域内貿易は現在の280億ドル(3兆430億円)から約4倍の1千億ドル(10兆8,679億円)になるとされる。

「バングラデシュは地域接続の強化により、ハードインフラとソフトインフラの両方の面において大半の国よりも大きな恩恵を受けられると思われます」
とローゼンブラム氏。

現在のバングラデシュの輸出のうち、インドや南アジアの他国に向いている部分は3パーセントに満たないという。

経済接続の拡大はインド太平洋戦略のもう一つの主要な目標だとローゼンブラム氏は話す。
「接続性のパズルにおいて、インフラは欠かせないピースです」

ローゼンブラム氏によれば、バングラデシュや他のインド太平洋諸国が直面している課題の一つは、必要なインフラ開発に莫大な費用が掛かるため、より安価な場所との取引という納得できる誘惑があることだという。これは即効性は高いが、持続性が低い結果を招く。

米政府の独立機関であるミレニアム・チャレンジ・コーポレーションはパートナー諸国の間の透明性を推進するため、パートナー国が民主主義の権利に関する一定の基準を守り、腐敗と効果的に戦う事を支援するとローゼンブラム氏。

「日本やインド、オーストラリアなど、目的を同じくする国と共に、インド太平洋地域における安全保障とインフラの両方での協力強化を模索しています」

「ベンガルの偉大な詩人ラビンドラナト・タゴーレが言ったように、"水辺に立ち水を眺めているだけでは海を越えられない"のです」
ローゼンブラム氏は話した。

Bangladesh News/Fianacial Express Jan 30 2018
https://thefinancialexpress.com.bd/national/usa-wants-myanmar-to-create-conditions-in-rakhine-for-voluntary-rohingya-return-1517329727
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #ロヒンギャ #米国