6500人が国境で足止め

6500人が国境で足止め
【Prothom Alo】20日、バングラデシュとミャンマー代表団は、両国間の所有者のない土地に取り残されている6500人以上のロヒンギャムスリムのミャンマー帰還に関する協議を行う。バングラデシュ側の関係者が明らかにした。

「彼らをミャンマーに連れ帰ることに関してです。彼らはゼロライン上に、実際はミャンマー側にいます」
モハンマド・アブル・カラム救援・難民再定住委員長は19日、ロイター通信に話した。

だが、ミャンマー側と接触した複数の関係者は、彼らは何を話すか意識していないという。協議はグンドゥム付近の"ゼロライン"で行われる。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は安全に関して十分な考慮の無いまま強制帰還させられるのではないかとの懸念を抱いていると、UNHCR報道官はいう。UNHCRは今回の協議に関与しない。

昨年8月、過激派が治安部隊を襲撃したことで軍による弾圧を招き、70万人近くのロヒンギャがミャンマーラカイン州から逃れ、バングラデシュへ流入してきた。この弾圧では焼き打ちや殺人、レイプが報告され、国連は民族浄化に相当するものだと述べている。

仏教徒が多数派のミャンマーはこの主張を否定し、治安部隊は襲撃を行った"テロリスト"に対して合法的な軍事行動を実施したとする。

避難したロヒンギャの大多数はバングラデシュ南端のコックスバザール(Cox's Bazar)キャンプにいるが、国境沿いの緩衝地帯に到着した数千人は現在身動きが取れない。

バングラデシュ治安部隊はこれらのロヒンギャに国境を越えさせないようにとの指示を受けている。一方、このロヒンギャの多くはバングラデシュで難民になるよりこの場所に留まることを選ぶという。

サッカーコート40面分ほどの無人地帯では稲が育てられていたが、現在は防水シートや竹で作られたロヒンギャの掘立小屋が点在する。

「国境にいるこの集団に圧力の指示が出ているとの報告に接し、我々は懸念を抱いています」
UNHCRコックスバザールのキャロライン・グルック上級広報官は話す。

「ミャンマーの暴力と差別から逃れてきた人々の意思に反する強制帰還を行うべきではありません」
グルック氏は18日、ロイター通信にメッセージを送った。

期間に期限は無く、全ての人の帰還は自発的である必要があり、ミャンマーは帰還のために安全環境を提供しなければならないと、カラム委員長はいう。

「彼らを強制的に送ることはできません」

ビルマ人の多くはロヒンギャをバングラデシュから来た望まぬ移民と考え、軍はロヒンギャを"ベンガル人"としている。

ミャンマーは"国民認証"登録カードを保有する人は受け入れるという。だが、このカードでは市民権の提供にならず、ロヒンギャコミュニティの指導者たちは生涯住人を新規移民のように扱うものだとして拒絶する。

緩衝地帯にいるロヒンギャコミュニティ指導者ディル・モハメッドさんは、ロイター通信にメッセージを送っている。
「私たち無人地帯キャンプの要求は、安全な帰還と治安の保障、市民権を含むあらゆる基本的権利です」

私たちは国民認証カードを決して受け入れない。故郷への帰還が許可され、損失や損害に対する補償がなされ、国連使節団から保護を提供される必要があると、モハメッドさんは述べた。

UNHCRのグルック氏は、ラカイン州の状況がいまだ安全ではないことを懸念しているという。
「両政府は全ての帰還について説明した上で、安全かつ尊厳を持って実施することを保証してください」

Bangladesh News/Prothom Alo Feb 19 2018
http://en.prothomalo.com/bangladesh/news/171344/6-500-Rohingyas-still-trapped-in-zero-point
翻訳:長谷川
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