保証なしの帰還を拒絶

【Prothom Alo】無人地帯で生活するロヒンギャは20日、バングラデシュとミャンマー関係者が帰還協議を行ったことを受け、市民権や安全の保障なしに帰還することを拒んだ。

この6千人は、軍が昨年8月に行ったムスリム(イスラム教徒)少数派に対する残酷な弾圧を受け、最初にミャンマーから避難した集団の一部だ。彼らはそれ以降、両国の間にある所有者のない土地の仮設キャンプで暮らしている。

ミャンマーの大臣が無人地帯に残った場合の"結果"を警告したことで、この数週間、帰還を求める圧力にさらされている。

集団を主導するディル・モハマッドさんはAFP通信に対し、安全や市民権、弾圧で失われた財産に対する補償が保証されなければ帰還しないと話す。

「私たちの要求が満たされない限り、ミャンマーの故郷や村に戻るつもりはありません。私たちは市民権やあらゆる権利、生命と財産の安全、補償を求めています」

仏教徒が主流のミャンマーでは、多くが数世代に渡って生活している少数派ムスリムロヒンギャを、バングラデシュからの違法移民であると主張して市民権を否定している。

昨年の弾圧以降約70万人が避難し、国連は民族浄化に相当すると述べている。

彼らの多くは現在、国境を渡ってバングラデシュ国内のキャンプで生活しているが、バングラデシュ政府は彼らの滞在を望んでいないと明言し、本国送還を始めることに合意している。

20日、両国関係者がこの6千人の扱いを決めるための協議を、無人地帯で彼らと直接話をする前に実施した。

「我々が話をした全員が、安全が確保されれば故郷に戻ると言いました」
バングラデシュ側代表団を率いるアブドゥル・マンナン氏は話した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のキャロライン・グルック広報官は、帰還の一切が自発的なことが必要だとAFP通信に伝えた。

「無人地帯に住むこの集団の一部は母国に帰ること恐れ、バングラデシュで安全を求めたいと話しています」

「バングラデシュ当局は、彼らに(バングラデシュで安全を求めることを)許可するようお願いします。同時にミャンマーは、自発的帰還者の安全で持続的な帰還を後押しする条件を確保する必要があります」

先週、ソーシャルメディア上に流れた映像では、ミャンマーのアウンソー副内相が有刺鉄線の金網越しに難民と話をしていた。

現地に住むロヒンギャによれば、ミャンマー軍は金網の近くに壕を設け、さらに付近を定期的にパトロールして難民の間に恐怖を引き起こしているという。

「彼らは私たちに、この場所から移動しなければ撃つと言っています」
ラシド・アーメドさん(32)は話す。

バングラデシュは帰還の手続きを先月開始する予定だったが、準備不足への懸念で延期となっている。

最近取られたラカイン州の航空写真には撤去されたロヒンギャ住居が写っており、彼らが故郷に戻れるかは不確かだ。

Bangladesh News/Prothom Alo Feb 20 2018
http://en.prothomalo.com/bangladesh/news/171420/Rohingyas-on-no-man-s-land-refuse-Myanmar-return
翻訳:長谷川
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