日本の投資を引き出す鍵は

日本の投資を引き出す鍵は
【The Daily Star】これまで日本の投資家はバングラデシュにあまり関心を示してこなかったが、投資を引き付けるには、行政改革や規制改革が必要だと、アナリストや企業家らが述べた。

また、日本の投資家は中国から工場を移転させようとしており、その代替地を探している。

8月時点で、日本企業300社がバングラデシュで事業を行っている。 10年前はわずか82社だった。

日本貿易振興機構(ジェトロ)バングラデシュの代表であるアンドウ・ユウジ氏によると、2011年時点の日本企業数は100社だったという。

ジェトロによると、2018年だけで約2千人の日本人ビジネスマンがバングラデシュを訪問した。

「個人的に見ると、日本にとってバングラデシュへの投資は、とても明るい未来が広がっていると思います」
スタンダード・チャータード・ジャパン(SCJ)の竹内靖典最高経営責任者(CEO)は述べた。

スタンダード・チャータード・バングラデシュ(SCB)のナゼル・エザス・ビジョイCEOは、中国に進出している日本企業3万2千社のうち、5千から8千社は代替地を探しているとした。
「バングラデシュにとって大変なチャンスですが、課題もあります」

これらは、SCBと本紙がダッカのデイリースター事務所で開いた、バングラデシュと日本のビジネス関係を深める円卓会議で論じられた。

PwCバングラデシュの管理パートナーのマムン・ラシッド氏は、日本のホンダがバングラデシュに投資した後、インドのヒーロー、TVS、バジャジが続けてバイク市場に参入したと述べた。

ラシッド氏によると、日本の自動車メーカー2社が他の国で販売する自動車を製造するため、経済特区に投資することに関心を持っているという。

また、日本の大手企業2社が、国内の保険とセメント産業に投資する予定だと述べた。だが、それは2016年7月1日に起きたホーリー・アルチザン・ベーカリーのような事件が起こらないことが前提だとした。

「日本の投資家から好評を頂いているおかげで、バングラデシュに進出する企業は間もなく500社になります」
日本ーバングラデシュ商工会議所のタレク・ラフィ・ブイヤン事務局長は述べた。

その上で、まもなく日本企業により、ダッカのウッタラ(Uttara)地区に600床の病院が設立される可能性が高いとした。

昨年11月、日本たばこ産業がアキジ(Akij)グループを14.7億ドル(1632億円)で買収した件が、国内最大規模の外国直接投資だ。

一方、日本政府はマタバリ発電所、メトロ、ダッカ空港のターミナル建設など、バングラデシュの複数の大規模インフラプロジェクトに投資していると、SCJの竹内氏は述べた。

銀行家は、日本の民間企業のバングラデシュへの投資に非常に大きな期待を持っている。

SCBのビジョイ氏は、バングラデシュは世界銀行のビジネスしやすさランキングで190か国中176位だと指摘した上で、「多くの課題があるにもかかわらず、バングラデシュは成長しました」と述べた。

さらに、成長率7.5%を継続できれば、5年以内に5千億ドル(55兆4935億円)経済に成長すると予測した。

バングラデシュは2041年までに先進国となるため、3兆ドル(333兆円)経済に成長する必要がある。これは適切な外国投資により、十分達成できる数字だと、ビジョイ氏は補足した。

竹内氏はホーリー・アルチザン攻撃事件の後、複数の大企業が安全上の懸念を抱いているとした。

ジェトロのアンドウ氏は、官僚制度と複雑な税制が日本の投資誘致の障壁であるとした。

三井のシャリフル・アラム国内マネージャーは、深海港がないことが大きな課題だとした。また、空港や港からの書類到着の遅れを課題として挙げた。

本紙の編集長兼発行人であるモウフズ・アナム氏は、日本は長期に渡って、信頼のおける開発パートナーだと述べた。

バングラデシュ政策研究所のオウサン・H・マンズール所長が基調講演を行い、本紙のシャヘドゥル・アナム・カーン副編集長が司会を務めた。

鉄建建設のアリ・Z・チョードリー部長やDFDLバングラデシュパートナーのシャウワル・ニザム氏も発言した。

Bangladesh News/The Daily Star Sep 20 2019
https://www.thedailystar.net/frontpage/news/reforms-key-drawing-japanese-investment-1802563
翻訳:吉本
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