サミット、インフラに50億㌦

サミット、インフラに50億㌦
【The Daily Star】サミットグループは今後5年間、国内のさまざまなプロジェクトに50億ドル(5549億円)を投資し、バングラデシュのインフラに需要の高まりに対応する。

投資のうち、30億ドル(3330億円)がエネルギー電力部門に、10億ドル(1110億円)がデジタルインフラと、港湾海運部門に使われる。

GDP成長率8%で人口が1億7千万人のバングラデシュは、2030年までに現在の設備容量の2倍以上の4万から5万メガワット(MW)の電力を必要とすると、インフラ複合企業(サミットグループ)のムハンマド・アジズ・カーン会長は述べた。

「これは私たちに途方もない成長の機会を与えてくれます」
カーン氏はデイリースターのインタビューに答え、バングラデシュのインフラレベルはまだ初歩的だと補足した。

計画した投資の約60%は、サミットの新しい株主で日本最大のエネルギー企業JERAによるものだ。

JERAは、最近シンガポールで設立され、サミットの全資産をバングラデシュで保有するサミットパワーインターナショナル(SPI)の22%の株式を、3.3億ドル(366.3億円)で購入した。

「JERAにより、2022年までの3年間で30億ドルを投資できるようになります。そのうち、10億ドルは株式の形となります」

SPIはシンガポール証券取引所に上場するためにさらに6億ドル(666億円)を調達するが、少なくとも2年かかると見込まれる。

1970年代に小規模な商社としてスタートしたサミットは、現在、エネルギーや電力、デジタルインフラストラクチャ、港湾、海運物流、貿易に大きな影響力を持つ。

バングラデシュ最大の独立系電力会社で、20カ所の発電所を稼働させている。発電所の合計設備容量は1941 MWで、国内の民間部門の総設備容量の21%を賄う。

また、民間企業で初めて、毎日5億立方フィートのガスを供給できる浮遊貯蔵および再ガス化ユニットターミナルをコックスバザール(Cox’s Bazar)県モヘシュカリ(Moheshkhali)に建設したバングラデシュ企業だ。

カーン氏は、バングラデシュは弱い資本市場と債務市場のため、シンガポールに設立することを余儀なくされたという。

「バングラデシュの資本市場と債務市場は、インフラプロジェクトに必要な大規模投資に対応することができません」

現在、サミットは海外から17年間4%の利子で融資を受けることができるが、国内で同様の借入を行うと、最大7年間で11%の利子負担になるという。

「バングラデシュに投資するため、シンガポールから低コストの資本と株式を調達します」

サミットのシンガポールでの法人化により、カーン氏と彼の家族は、フォーブスの東南アジアで最も裕福な50人のうち、40位となった。フォーブスによると、シンガポールに永住居住権を持つカーン氏の純資産は8.5億ドル(943.4億円)だという。

バングラデシュ最大のインフラ企業創設者(カーン氏)は、将来のエネルギーニーズと次世代の技術開発についても話した。

カーン氏によると、バングラデシュは空が曇りがちで土地が少ないため、太陽光発電に将来性はなく、2030年には輸入LNGに完全に依存しなければならないという。

全国的な通信ネットワークを構築した最初の企業サミット・コミュニケーションズは、国内に4万4千キロメートルの光ファイバーネットワークを持っている。

「5G(第5世代モバイルネットワーク)は世界を変えるでしょう」

カーン氏は、すでにグループ内の多くの権限を譲渡した彼の次世代家族に大きな期待を寄せている。長女のアイーシャ・アジズ・カーン氏は、SPIの社長兼CEOに就任した。

Bangladesh News/The Daily Star Oct 30 2019
https://www.thedailystar.net/business/news/summit-invest-5b-infrastructure-5-years-1820443
翻訳:吉本
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