新製品より新工場

【Prothom Alo】衣料品工場の経営者の約70%は、新製品製造への投資に興味がない。彼らの関心は、新工場の建物を建設することにある。これらの経営者の約44%は、新工場を建てる計画がある。

これは、国際労働機関(ILO)の、バングラデシュ衣料品(RMG)産業の労働環境改善に関する最新調査で明らかになった。南アジア経済モデリングネットワーク(SANEM)が、ILOに代わって調査を実施した。調査では、2017年1月から5月までのデータを収集し、今年1月、ILOが報告書を公開した。

調査に参加したのは、ダッカ(Dhaka)、ガジプール(Gazipur)、ナラヨンゴンジ(Narayanganj)、チャットグラム(Chattogram)の111工場の2184人の労働者、111人の経営者、111人の管理職。調査では新製品開発への投資や男女労働者比率、学歴、健康、休暇、安全など、さまざまな項目を調べた。

調査によると、2017年より前の2年間で、新製品の開発に投資したのはわずか29.73%。前の1年間ではわずか23.42%だった。2017年以降の2年間では、さらに減って22.52%だった。

今後の投資計画について管理職は、輸出の増加、新しい輸出先の確保、マーケティング、高級品の製造、インフラ投資を行うと回答した。

インフラ投資については、44%が新しい建物に投資する計画があり、36%がそのような計画はなかった。その他のインフラ投資は、デザインセンターが3.60%、トレーニングセンターが8.10%、自家発電が3.60%、再生可能エネルギーが3.60%、倉庫が4%だった。

調査は、34%の工場が新技術の使用を考えていないことを明らかにした。経営者の55%は理由として高コストを挙げた。新技術の使用より、製品の品質向上、新製品、廃棄物管理、労働環境を優先するとした。

「この2、3年、バイヤーが衣料品価格の引き下げを求めるなど、数多くの変化がありました。新製品を探す以外に選択肢はなく、BGMEAは経営者に対し、商品の多様化を奨励しています。その上で、最新の衣料品需要について情報提供しています」
衣料品製造業の頂点組織BGMEA(バングラデシュ衣料品製造・輸出業者協会)のファイザル・サマド上級副会長は述べた。

サマド氏は、新工場の設立と新製品の開発、両方が大事だとし、「経営者が自社工場で新商品を製造しようと思えば可能で、そこから発想すれば、新商品を作るため、新工場が必要だと考えるかも知れません」と述べた。


Bangladesh News/Prothom Alo Feb 16 2020
https://en.prothomalo.com/economy/news/209493/RMG-industrialists-opt-for-new-factories-over
翻訳:吉本

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