パンデミックで伸びた売上

パンデミックで伸びた売上

【The Daily Star】3月初旬、バングラデシュで初めて新型コロナウィルス感染者が確認されたとき、オートバイ販売のB.バリア・モーターズの経営者サレハ・モハメド・シュヘル氏は、猛威を振るうウィルス感染による損失は免れないだろうと覚悟した。

ところが、致死的なウィルス拡散を止めるために行われた全国一斉シャットダウンが恩恵となったのである。

ブラモンバリア(Brahmanbaria)県のショールームの売り上げは、この2カ月で約20%増加した。

「パンデミック前、良い時は月に40~45台のバイクを販売していましたが、今では55~60台に増えました」
シュヘル氏は5日、本紙に話した。

売上げ急増の主な理由は、主に物理的接触を通じて広がるウイルスへの恐れだと、ショヘル氏は指摘した。

パンデミック前まで、県内各地から中心地まで市民はバスやCNGオート三輪で通勤していた。

だが、今はウイルスを恐れて、必要な社会的距離をより確保できるオードバイに替わってきたという。

別の7県の販売業者を取材したところ、やはり、この2カ月の売り上げが10~20%増加したことが確認された。

販売業者は、ウィルス感染への不安の他、バスやCNGの運賃値上げもオートバイが売れる理由だとした。

例えば、ハビゴンジ(Habiganj)県ショドル(Sadar)郡からバニアコン(Baniachong)郡まで5人を乗せたCNGオート三輪の運賃は、1人40タカ(52.9円)だった。

しかし、政府が車両移動に関する制限の一部を緩和したことで、CNGオート三輪は3人以上の乗客を運ぶことができなくなった。その結果、乗客1人当たりの運賃は値上がりした。

政府はさらに、6月1日から、全国のバス運賃を60%引き上げた。

【中略】

コストのよさ、交通渋滞を避けられる機動力、経済成長に裏打ちされた購買力の増加で、オートバイ市場はここ数年2桁成長を遂げている。

オートバイ登録数は2010年の75万257台から、2020年の299万1612台と約4倍に増加していると、バングラデシュ道路交通局(BRTA)のデータは示す。

一方、業界関係者は登録数は実際の数字よりもはるかに低いと話す。国内では毎日1千台以上のオートバイが走っているが、そのうち登録されているのはわずか半分だという。

国内製造を奨励するため、政府がオートバイ部品の輸入に対して補足税を25%から20%に削減した2016-17年度から、オートバイ市場は急速に拡大し始めた。

業界をさらに成長させるため、政府はオートバイ産業発展政策2018を策定した。

政策は、2027年までに国内メーカーの割合が半分を占める最大100万台のオートバイ生産や、国内外の市場に競争力のある価格で供給することを目指している。

Bangladesh News/The Daily Star Jul 6 2020
https://www.thedailystar.net/business/news/motorcycle-sellers-cant-believe-their-luck-pandemic-ramps-sales-1925837
翻訳:吉本

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