急成長する造船業

急成長する造船業

【Prothom Alo】バングラデシュ最大の造船所では、文字通り、仕事が活況を呈している。槌音や火花がパチパチと弾ける大きな不協和音が、コロナ禍による経済的ショックに耐えてきたことを証明する。

1億6800万人の人口を抱えるバングラデシュでは、低地の多くは船で移動する。河川はバングラデシュの生命線であり、近年の力強い経済成長で、大型造船への投資が活発化している。

チャール・カリゴンジ造船所は、修理中の船で埋め尽くされ、石油や化学薬品の臭いで充満していた。

「新型コロナウイルスによる都市封鎖で、造船所は閉鎖されました。しかし、今は活況を呈しています」
労働者のアブル・カシェム氏(66)は、ダッカ南側の造船所がこれほど忙しくなったのは初めてだと、AFP通信に語った。

需要に応えるため、1万5千人いる労働者は週7日働くこともあると、バングラデシュ造船所経営者協会のマスド・ホサイン・パラシュ会長はいう。

「1980年代までは、造船所で作るのは1階建てか、1階半建ての木造フェリーだけでした。今では石油タンカーやばら積み貨物船なども製造しています」
カシェム氏は振り返った。

造船業は、バングラデシュを世界第2位の衣料品輸出国にした衣料品産業とともに、好調な経済を背景に急成長してきた。

昨年の国内総生産は8.2%となり、コロナ禍による影響は他の発展途上国よりも少ないと予想されている。

国際通貨基金は、バングラデシュの国民一人当たりのGDPは、今年も巨大な隣国インドを上回ると予想する。

一方、児童労働者の継続的な利用や、労働法の執行が不十分などのマイナス面もあると、市民運動家たちは警告する。

造船所で働く児童には、大人が受け取る賃金のほんの一部しか支払われず、怪我や死亡のリスクにも直面している。

Bangladesh News/Prothom Alo Nov 21 2020
https://en.prothomalo.com/business/local/covid-19-no-setback-for-bangladeshs-soaring-ship-industry
翻訳:吉本

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