2021年、極度の貧困はなくなる? そうなる!

1972年1月、私は、バングラデシュを訪問した最初のオックスファム(貧困者救済機関)のスタッフの一人だった。このとき最も必要だったのは、食べ物と輸送システムの復元だった。オックスファム海外援助局長ケン・ベネットは報告書に書いた。「大げさに言えば、バングラディッシュの未来は食料輸入とコミュニケーションの復元を迅速に解決することにかかっていると言って過言ではない。」

当時の国連使節団長トニー・ハーゲンは自分の髪をかきむしった。1972年当時5.3億ドルの必要性に対し、3月時点で1850万ドルしか約束できなかったからだ。
彼は600万ドル分の毛布を持っていたが、修復に160万ドルかかるハーディング橋や適切なベビーフードの配布など、どの国からも援助の約束を取り付けられなかった。

そう1974~75年にかけて非常に深刻な飢饉があったが、今では生存し繁栄するための自給自足できる主食穀物があり、バングラデシュの信用となっている。バングラデシュはミレニアム開発目標(MDGs)が懸念するところから遠いプラスの領域にある。これら成果は巨大で、記念碑的ではない。

しかし2021年までにバングラデシュからの極貧をなくすには、食品、とりわけ米や、コミュニケーションの関係だけではない。食料生産は単一作物の収益向上を意味するのではないという意識の高まりがある。成長するためにより多くの野菜を食べ、農業生産における化学物質の大量使用を排除しようとする意識の高まりもある。これはより良い輪作や有機や堆肥を使った農業への移行、生産コストの削減を意味する。

また、政府は全国一律に土地を持たない農家への迅速な土地配分はとても厳しいとみていて、その結果、極貧の削減が遅くなる可能性がある。

衣料従事者による収入によって2021年までに貧困撲滅は進むとみられている。それは最近の賃金と条件の改善とも大きく関わっている。

2012年、他の方々と共に、私はバングラディッシュ大統領と首相から「解放戦争名誉賞」を受けた。 2021年、私はバングラデシュの50周年を祝うだけでなく、この美しい国から極度の貧困がなくなることをことを楽しみに待っている。