初めてのダッカ~Go west~


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旅程三日目は市内の喧騒を抜け、ダッカから西へ向かった。この日は土曜日。バングラデシュでは金曜日と並んで学校や官庁の休日だ。にも関わらず、かなりの混み具合だ。アニスルによると収入を求めて地方から流入する人が増えたことと、休日が商売になることがわかったことで、週末も混むようになってきたのだとか。そのうち年中無休24時間営業の店ができるかも知れない。

クルナ管区やラジシャヒ管区など、国内西部地方へ行くバス発着所ガブトリバスターミナルの広大な敷地を見ながらブリゴンガ川を越えた。この先はダッカ県だが、たぶんダッカ市ではない。

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今度はトラックターミナルのような広大な敷地が見えた。アニスルによると、これは農村部から野菜を運んでくるトラックたちで、渋滞防止のため夜間しか市内に入ることが許されていないのだという。だから、日中はこのターミナルで待機しているのだが、こんな対策を取りながら、なおかつ休日にも関わらず、市内は一枚目の写真のような状況なのだ。もう、人口密度の高さに笑うしかない。

※国連人口基金(UNFPA)のデータによれば、ダッカは1平方キロメートル当たりに4万3500人が住んでいる世界で最も人口密度が高い都市だという。ちなみに東京23区の人口密度は1平方キロメートル当たり1.5万人だ。さらに、1700人が毎日ダッカに流入しているという。
※世界銀行の調査によれば、ダッカでは交通渋滞によって毎日320万労働時間が浪費され、毎年数十億ドルの損失を経済に与えているという。ダッカにおける車の平均運転速度は10年前は時速21キロだったが、今はその3分の1の時速7キロに低下した。世界銀行は歩行より遅い時速4キロになると予測している。

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郊外へ向かうに連れ、車の速度は上がってきた。そして低層の建物や田畑など、風景も随分変わってきた。写真は洪水地帯の特性を生かした魚の養殖池で、政府が力を入れ、企業が出資しているため、近年その数が増えてきたという。

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突然、ミニダッカのような街が現れた。この辺りはダッカ県シャバール(SAVAR)。ニュースでよく目にする地名なので「ここか~!」とテンションが上がった。

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景色は一層早く後ろへ飛び、緑がますます増えてくる。そして、車はマニクゴンジ県クッライ村へ到着した。

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