初めてのダッカ~時代の多様性~

最終日は日曜日。バングラデシュでは平日だ。これは朝七時前、ホテルの窓から撮った写真。本格的な通勤・通学時間は始まっていないがすでにこの混み具合だ。

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日本では個人商店の経営が難しくなっているが、バングラデシュではまだまだ細分化され、〇〇屋が残っている。これは福祉の店とでも呼ぶのだろうか、店頭に様々な松葉杖が置かれていた。

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高層ビルの二〇階にあるデータソフト社を訪問したとき撮影した写真。奥の方に高層マンションが見えるが、これは日本人が建設したもの。だが、去年7月1日のテロ事件後撤退し、現在は中国系企業が所有しているという。こうして見ると建物はちょっと古いが、普通の大都会に見える。(マンチェスターに似てませんか?)

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ハズラトシャージャラル国際空港へ向かう途中で撮った写真。バングラデシュで一番の人気スポーツ〝クリケット〟の選手たちの勝利の喜びを表現しているのだと思う。アニスルによると、他に人気のあるスポーツはサッカーで、最近はグランドホッケーも人気が出てきたという。

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空港に到着した。荷物を預け、最後のセキュリティを通って搭乗待合室へ入った。椅子に腰かけ天井を見上げる。ありとあらゆる発展に向けて猛烈な勢いで進んでいるうえ人口が多いバングラデシュ。空港の天井にまでなかなか手が回らないのだろう。

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バンコク行きの搭乗手続きが始まった。

今回、危険度はレベル2だったので自由に外を歩き回り、色んなことを感じ、身振り手振りで会話するということはほとんどなかった。次はレベル1のとき来たいし、早くそうなることを期待している。そして、より読者の興味を引くコラムを書きたいと思う。

ダッカは昭和の、それも40年代頃の懐かしさを感じる国だった。筆者はその頃のことをそんなに覚えているわけではないのだが、人のエネルギーや密度が濃い、みんなで同じ夢を見ていた社会に生きてたんだろうなあと感慨にふけってしまった。同時にこれからどうなっていくか、そんなことも容易に予想できた。先進国の失敗を半面教師に、或いは違った道を歩くかも知れないが、若く熱いエネルギーは生活や経済の進歩発展という目標に注がれるだろう。

一方、マニクゴンジ県のいかにも農村的な協働作業の中で携帯電話を取り出して何事かやりとりするなど、すでに先進国と同じレベルで情報伝達やコミュニケーションツールがどんどん進歩している現状がある。

この国では複合的、同時進行的な“時代の多様性"を目の当たりにすることができる。

来て、見て、わかることがある。次は来て、見て、話して、もっと理解を深め、時代の多様性が流れるこの国がどうなっていくのか見てみたい。

吉本:1129字