グラミン銀行の利益回復

グラミン銀行の利益回復
マイクロクレジットの先駆者グラミン銀行は、融資支払いと回収の増加を背景に、2016年の純利益が10億タカ(14億8911万円)に回復した。

安定した経済状況や大きな自然災害が発生しなかったことが、2015年の2430万タカ(3619万円)から増加させる助けとなった。

純利益は2015年、遡及効果のある2万1千名の職員に対する全国規模の賃金水準の実施後、急激に落ち込んだ。銀行は追加給与支払いに45億タカ(66.3億円)を使う必要があった。

だが新たな給与水準により、職員が融資の貸付や回収により力を入れるようになったという。

昨年、銀行は1875億4千万タカ(2792億6720万円)を支出した。貸付残高1182億4千万タカ(1760億7206万円)に上った。1昨年は964億2千万タカ(1435億7974万円)だった。さらに昨年、銀行は不良債権10億5千万タカ(15億6356万円)を回収した。

2014年と2015年、銀行は見込みより低い利益しか上げられなかった。2014年利益は4億3千万タカ(6億4032万円)だった。

利益率に影響した様々な不確実な事柄により、2013年と2014年に銀行の事業は低下したと職員はいう。

グラミン銀行は2015年後期に事業を強化したと、ラタン・クマール・ナグ頭取代行は話す。それは2016年まで続いた。

2016年は貸出債権や会員数、貸付残高、純利益全てが、2015年に比べて増加したという。

グラミン銀行は2006年以降、株主に配当金を支払ってきた。それ以前は利益が少なく、中央銀行が利益を災害基金用に取っておくことを指導していたため、配当金を支払うことができなかった。

だが2008年以降、グラミン銀行は年間配当金の30%を支払ってきた。

政府は銀行株を25%所有していたため、2015年に配当金として5830万タカ(8681万円)を受け取った。620万人の株主は残りの配当金を受け取った。

ノーベル賞受賞者のムハマド・ユヌス氏が設立したグラミン銀行は昨年、会員を10万人以上増やし、合計会員数は890万人になった。

財政面では良い成果をあげているにもかかわらず、別の問題が銀行事業を妨げる。

昨年2月、選出された9名の理事の任期が終了したため、75%を出資する借り手に代表者はいない。それ以降、借り手から理事は選出されていない。

また2011年にユヌス氏が去ってから、銀行が頭取代行によって経営されていることも問題として残る。

グラミン銀行取締役会が最高経営責任者を募集する新聞広告を掲載したことに対し、選出された9名の理事が訴訟を起こして以来、この問題は裁判で係争中だ。

AMA・ムヒト財務大臣は日曜日、政府はこの問題を解決するために働くと話した。

グラミン銀行は月平均150億タカ(221億円)を貸し付ける。国内には2566の支店がある。不良債権は2%以下だ。

1983年の発足以来、銀行は1兆2300億タカ(1兆8316億円)を融資してきた。

バングラデシュ/The Daily Star Jan 05 2017
http://www.thedailystar.net/business/grameen-banks-profit-rebounds-2016-1340407
翻訳:米澤
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