ここ2カ月間でバングラデシュに入国した6万5千人のロヒンギャイスラム教徒送還に関し、ミャンマー側は前向きに対処することを表明した。
「ミャンマー側は、バングラデシュに流入したミャンマー人イスラム教徒(ロヒンギャ)が主張する市民権と恒久居住地を検証するプロセスに対し、前向きに対処することを表明しました」
AHマームード・アリ外相は昨日話した。
外相は、ミャンマー特使のウチョーティン外務担当国務大臣とハシナ首相の会談、水曜日行われた外務省当局者との会議を受け、記者会見した。
ロヒンギャの流入がバングラデシュにとって深刻な懸念となったため、今日最終日を迎える3日間の訪問日程が組まれた。
多くのミャンマー国民が不法に滞在することが、チッタゴン(Chittagong)、とりわけコックスバザール(Cox's Bazar)の経済発展と安定に、長年に渡って影響を与えてきた。
ロヒンギャの武装勢力が9人の警官を殺害したと疑われる10月9日の事件後、ミャンマー軍による弾圧を受けたことで新たな流入が始まった。
バングラデシュに脱出したミャンマー人イスラム教徒は、ミャンマー当局から暴力を受けたと主張する。コックス・バザールには3万3千人の登録ロヒンギャ難民が暮らしているが、その近隣地域には別に30万人の非登録ロヒンギャ難民がいる。
バングラデシュは登録・非登録を問わず、すべてのロヒンギャを迅速に送還するよう要請し、それについて行動計画を作ることを提案した。
これに対してミャンマーのウチョーティン外務担当国務大臣は、国籍を求める人々の身元を確認することが重要であると答えたという。
バングラデシュ側は、ミャンマーラカイン州のイスラム教徒に、市民権または永住権提供問題を評価する委員会の設置も提案した。
また流入が止まるよう、バングラデシュに逃げた理由を明らかにし、ラカイン州のロヒンギャの生活と暮らしを保証する措置をとることを要請した。
ミャンマー国民送還のために有効な措置を取ることは、二国間関係を進めていくことに役立つと、シェイク・ハシナ首相は話したという。
一方ティン氏は、ミャンマーにおける過激主義の可能性を示唆し、この点でバングラデシュに支援を求めた。
外相はこれに対し、バングラデシュが取るテロリズムや過激派に対する“ゼロ・トレランス”(原則に則り、厳しく処罰する)政策を伝え、バングラデシュが出来る限り援助することを約束した。
ミャンマーは権利を奪われたラカイン州のムスリム少数派問題を解決するために誠実になるべきで、過激主義をチェックするため、彼らを疎外化させないようにすべきだと、首相は話したという。
またバングラデシュ国内はいかなる武装勢力が使用することも許さず、以前からミャンマーの反政府グループに対して警戒してきたとも話した。
バングラデシュとミャンマーは、安全保障と、両国間の協力を促進する国境連絡事務所設立に関する2つの覚書きに署名した。
「ティン氏の訪問は、両国の複雑な問題を議論する道を広げるだろう」
外相はロヒンギャ問題の永続的な解決への期待を示した。
バングラデシュ/The Daily Star Jan 13 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/rohingya-repatriation-myanmar-wants-start-the-process-1344580
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #ロヒンギャ
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