
【The Daily Star】アジア開発銀行(ADB)は15日、バングラデシュで継続中の地方道路接続改善プロジェクトを拡大し、地方人口を農村開発特区に結び付ける1億ドル(111億円)の追加融資を承認した。
4億4923万ドル(498.6億円)ドルの地方道路接続改善プロジェクトの積み増しは、失業率が上昇する中、雇用創出につながる恩恵と見なすことができる。
マニラに拠点を置くADBの推計では、パンデミックで少なくとも140万人の雇用が失われる可能性が高い。
ダッカ大学難民・移住運動研究ユニットのタスニーム・シディキ所長によると、これまで10万人以上の海外移住労働者が強制送還され、数千人が帰国を待っている。また、全国一斉閉鎖を受け、数十万人の非正規労働者がそれぞれの故郷へ戻るか、戻ることを決めた。
したがって、人手の必要なプロジェクトの拡大は、多くの失業者に仕事を見つけなければならないという政府の課題に希望を与えるだろう。
追加融資により、道路ネットワーク開発プロジェクトは1700kmから2630kmに拡張される。
これは34県の地方道路を、災害に強い安全機能を備えた全天候型道路に更新することを目的に、2018年に承認された2億ドル(222億円)の融資の上に構築される。
追加された地域の受益者が増加することで、プロジェクト全体の影響と成果はさらに強化される。プロジェクト拡大で、4020万人の住民が利益を得ると見られる。
ADB水資源上級専門家のオリヴィエ・ドリュー氏は、追加支援はより多くの農村地域の経済開発活動を網羅し、農地から市場への農産物やサービス提供をより加速させると述べた。
「女性や児童はどんな気象条件であっても、教育や雇用、健康、その他不可欠な社会サービスへ、これまでより簡単かつ安全にアクセスできるようになります」
不十分な物流と貧困な市場インフラは、依然としてバングラデシュの地方開発にとって課題のままだ。農業の価値連鎖を麻痺させる洪水や災害の再発も、この状況をさらに悪化させる。
地方人口の半数近くは全天候型道路にアクセスできるが、これは国内地方道路の3分の1に満たない。
一方、追加融資は、新型コロナウイルスパンデミックの影響を受ける地域経済を後押しするため、政府のインフラ支出を補完する役割も果たす。インフラ支出は地域雇用を生み出し、保健サービスや医療品アクセスを増やし、長期的な経済成長の見通しの基礎を築くからだ。
地方道路接続改善プロジェクトは、2016年に43%だった道路整備を、2020年までに80%に引き上げるという政府の第7次5年計画を補完する。
全体プロジェクトは、道路状況の監視を最適化するために地理情報システムを使って、道路の修復や維持におけるガバナンスや制度的能力を引き続き高めていく。従って、地方経済のさらなる成長を後押しする道路網は維持できる。
政府が1億4923万ドル(165.6億円)提供するこのプロジェクトは、2024年までに完了する予定だ。
Bangladesh News/The Daily Star Jun 16 2020
https://www.thedailystar.net/business/news/adb-tops-rural-road-project-100m-1915257
翻訳:吉本