貧困削減に農業は不可欠

貧困削減に農業は不可欠
ブラックと英国国際開発省の共同研究によれば、貧困削減において農業は非農業部門より3倍も力強い役割を果たしているという。

昨日発表された研究は、農業収入の1%の増加が貧困を0.39%減らすことを明らかにした。反対に非農業部門の1%の収入増加は貧困を0.11%緩和する。

「貧困削減が関心事である限り、この先農業に高い関心が寄せられることが必要です」とブラック調査評価部のアブドゥル・バイス部長は話した。

ブラックセンターで昨日開かれたセミナーで、バイス部長は論文4本のうち'バングラデシュの農業部門戦略と食料安全保障の分析'と題された論文を報告した。

結論としては、貧困削減と食料安全保障戦略には農業の生産性を増やすための政府の政策や援助が不可欠だ。

研究はさらに、バングラデシュは2030年までに3億7600万トンの需要に対し、3億8700万トンの米を生産するだろうと予測し、主要産物の余剰を示唆した。

小麦、トウモロコシ、非穀物の中でも特にジャガイモ、豆類、野菜、果物、卵、生乳、清潔な飲み水の生産は上昇するがまだまだ不足するという。

彼は消費の多様化を引き合いに出し、ジャガイモや野菜、動物性食品からのカロリー摂取量は1990~2010年の間で増加し、2030~2050年の間も上昇し続けるだろうと話した。

「我々は米ばかりに注がれる関心を米以外に移す必要があります。バランスよく増加させるには米以外がもっと優先されるべきです」とバイス局長は話した。

バングラデシュの農業、特に米の生産は肥料や灌漑さらには自由化への支援政策により過去10年間で成長したとのSM・ファクラル・イスラム顧問は別の論文で述べた。

しかし今日の農業はさらなる成長に対する課題に直面している。灌漑や地下水の減少による地表水不足、ヒ素汚染、格差、進まない農家の機械化が挙げられる。

貯水池の開発や地下水の使用量削減、節水技術の採用による灌漑用地表水の増加が必要だ。

生産性や生産量増加を促進するための農家の機械化や市場の結びつきの改善、価値連鎖の発展の必要性を彼は強調した。

'バングラデシュ農業の競合性と商業化と価値連鎖'という別の論文では、彼はバングラデシュは米の生産は比較優位を持つという。

「余剰分の米を輸出し国際市場へアクセスすることによって農家はさらに収入を得ることができます」と彼は話した。

輸出の潜在力活用のためバングラデシュは供給能力を高め、価値連鎖を改善し、層の厚い多様な作物生産や輸出戦略を追い求める必要が出てくるだろう。

農家は小規模化しているが米の流通は年々増加した。2014年、生産者は50%の米を流通させた。これは1988年の26%から上昇した。

米の生産における小規模農家の割合もその期間で増加したと彼は話した。流通したうち30%の米が1エーカー程の土地を持つ農村世帯の4分の3の世帯からだという。

'バングラデシュの農業分析'という論文ではブラックの影響評価ユニット担当のアンドリュー・ジェンキンス氏が、バングラデシュは生鮮・加工食品の輸出で約18年間で18億ドル稼ぐことができると話した。

そのためには流通や貯蔵、特に腐りやすい食品に対する情報のための設備が拡大される必要があると彼は話した。

彼は価値連鎖の分析を引用し、生産者は生産量と肥料の質の低さに苦しんでいると話した。

バングラデシュ開発研究機関のモハマド・ユヌス上級研究員は、生産者が農業を続けるための平等な価格の確保を強調した。「農耕に適した土地は縮小しています。これは現実です。これに基づけば農家は有益な限りでしか土地を耕さないということを我々は知る必要があります」と彼は話し、政府の介入を減らし米市場を正常に機能させるよう提案した。

農業省のモハマド・ナズラル・イスラム副長官は政府は灌漑のために北部に掘り井戸を建設したと話した。「我々は西南地域では深い掘り抜き井戸を禁止しています」

バングラデシュ/The Daily Star Feb 01 2017
http://www.thedailystar.net/business/agriculture-vital-poverty-reduction-study-1353934
翻訳:米澤
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