コストを抑えながら食糧生産できる機械による播種や栽培、収穫の拡大を見越し、政府は農業機械購入時の農家への補助金を50%に引き上げた。
以前は30%だった。
さらにハオール(低湿地帯)や南部沿岸地域の農家が特定の種類の農業機械を購入する場合、補助率を70%へ引き上げた。
そのため国家経済会議実行委員会は先月、予算割当てを約37%増やし、33億9440万タカ(48億円)にした。
「これは収穫期の十分な労働力確保について、農家の不安を減らすでしょう」
農家機械化による穀物生産向上プロジェクト第2段階のプロジェクト責任者シェイク・Md・ナジムディン氏は話した。
計画省の案によると、このプロジェクトはさらに作付け度合いを高め、収穫前の損失を削減する狙いがあるという。
政府はコンバインや刈り取り機、田植え機、脱穀機、種まき機を、郡ごとに指定された生産者たちに半額で提供する。
だがトラクターや耕うん機の購入には一切補助金はない。すでにそれらの機械の使用が普及しているからだと、ナジムディン氏はいう。
現在、農家は耕作地の90%近くを耕うん機やトラクターで耕し、90%以上の耕作地で自動ポンプ灌漑を行っている。
機械による穀物の脱穀にも大きな進歩があった。また農家の農業以外の仕事への移行や農業賃金の上昇など、過去25年間で大きな変化があった。
農家は耕作や灌漑その他作業機械のレンタルサービス拡大のおかげで農業機械に移行した。
だが彼らは適した機械が使用できず、穀物の種まき、栽培、収穫において人的労働力に大きく依存したままだ。予定通り作業を行うためには高い賃金を支払わなければならない。
刈り取り機やコンバインを使って穀物の1%近くが収穫されているだろうとナジムディン氏。
稲の約15%は収穫中や収穫後の段階で失われるが、機械使用は収穫後のロスを減らすという。
コンバインを使えば損失を2~3%まで抑えられ、使用への関心が高まっている。「これは一つの成果です」とナジムディン氏はいう。
政府は2009年、耕うん機、トラクター、脱穀機、コンバインのような農業機械に25%の補助金を与えることで、農業の機械化を加速させる15億タカ(21億円)の計画に着手した。
農家は3万4千台の耕うん機、1290台のトラクター、1840台の脱穀機、8台のコンバインを購入した。それにより約16億3千万タカ(23億円)が第1段階で費やされた。政府は2013年の7月、17億2千万タカを割り当てる第2段階を開始した。2015年2月、政府は割り当てと補助率を24億8千万タカ(35億円)、30%へとそれぞれ増加させた。
現在まで11億5千万タカ(16億円)が支出され、1万1千台の耕うん機、1200台の脱穀機、500台の刈り取り機、25台のコンバインが購入された。
農業機械が農家にはまだ高価なため、補助金の大幅な引き上げが必要だとナジムディン氏。コンバインは70~100万タカ(99~141万円)、田植え機は40万タカ(56万円)の費用がかかる。
2019年7月に終了予定のプロジェクトでは、その他に農業機械に関するセンサスを2回行い、農業機械の品質を試験する研究所を建設する。
さらに機械の研修や機械倉庫の建設、1500台のレンタルサービスの提供などを始める予定だ。
バングラデシュ/The Daily Star Feb 07 2017
http://www.thedailystar.net/business/mechanised-farming-gets-boost-1357264
翻訳:米澤
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