グルシャン(Gulshan)襲撃に使われた手榴弾や武器を、チャパイナワブガンジ(Chapainawabganj)県のインド国境地帯から提供した過激派"ネオJMB"の郡司令官を逮捕したと、テロ対策課は発表した。
ダッカ警視庁テロ・国際犯罪対策(CTTC)課チームは1日午前10時ごろ、カコリ(Kakoli)付近を走っていたバス車内で、"ネオJMB"シブガンジ(Shibganj)支部を率いるミザヌル・ラーマン(別名:ボロ・ミザン)容疑者(60歳)を逮捕した。
「我々はボロ・ミザンがダッカ(Dhaka)に向かっているとの情報を受け、バスを停車させて逮捕しました」
取り締まりを主導したCTTCのアーメドゥル・イスラム長官補は話した。
ボロ・ミザン容疑者と、別の"ネオJMB"支部リーダーであるチョット・ミザン(別名:タラ)容疑者が率いた犯罪組織だけが、起爆装置やパワージェルといった手榴弾の材料を密輸していたグループだと、アーメドゥル氏は補足した。
テロ対策課によれば、この組織が提供した即席手榴弾用の材料は、グルシャン襲撃だけでなく"ネオJMB"が近年計画したあらゆる襲撃事件で利用されたという。
さらにこの組織は他の密輸グループに小型火器も提供していた。
アーメドゥル氏によれば、ボロ・ミザン容疑者は当初、別の過激派集団"ジュンド・アル=タウィード・ワル・キラファー"の軍事司令官だったという。その後"ネオJMB"のまとめ役タリム・チョードリー容疑者から武器や爆弾を供給するよう頼まれ、"ネオJMB"に加入した。
2015年5月31日、捜査官らはダッカのバリダーラ(Baridhara)地区でアブドゥッラー・アル=ガリブ容疑者(27歳)を逮捕したことで、"ジュンド・アル=タウィード・ワル・キラファー"の活動を初めて知った。元軍人の息子であるガリブ容疑者は、バングラデシュで組織を立ち上げたという。
当時、捜査官らはこの組織がイスラミックステート(IS)の戦略に従っていたと主張する。
アーメドゥル氏は、この組織のメンバーで逃亡中の者がどれだけいるかという質問に対し、チョット・ミザン容疑者と他3~4人のメンバーの行方を追跡中だと話した。
昨年11月2日、CTTC課はダッカのダルスサラーム地区で、"ネオJMB"の工作員で"ジュンド・アル=タウィード・ワル・キラファー"のメンバーでもあると疑われるアブ・タヘル容疑者、ミザヌル・ラーマン容疑者、セリム・ミア容疑者、トーフィクル・イスラム(別名:ドクター・トーフィク)容疑者の4人を逮捕した。
逮捕された4人は、チョット・ミザン容疑者がグルシャン襲撃の計画立案者であるアーメド・チョードリー容疑者とヌルル・イスラム・マルザン容疑者に対し、材料や拳銃などの火器を引き渡したことを認めたと、警察は主張した。
チョット・ミザン(タラ)容疑者はこの4人を通して、チャパイナワブガンジの国境地帯から銃器や爆弾の素材を調達したとされる。
銃器や爆弾の素材はマンゴーや季節の果物を積んだカゴに紛れこませてダッカへ運んだという。
警察は4人の所有物から9mm拳銃1丁と起爆装置787個を押収した。起爆装置は手製手榴弾の主要材料だ。
7月1日夜、過激派の集団はグルシャンのカフェを占拠し、イタリア人9人、日本人7人、インド人1人を含む20人の人質を殺害した。
包囲は12時間にわたって続き、特殊部隊による救出作戦でテロリスト5人とカフェの料理人1人が死亡した。
警察当局は、非合法の過激派集団"ジャマトゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)"から派生した"ネオJMB"が襲撃を実行したと主張している。
The Daily Star Mar 02 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/gulshan-cafe-attack-neo-jmb-leader-who-supplied-arms-arrested-1369591
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #ダッカ人質事件
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