バングラデシュ第2海底ケーブルの内陸接続は、まだ商業利用の準備ができていないため、情報通信部門はこのケーブルの恩恵を受けられずにいる。
2月21日、バングラデシュはクアカタ(Kuakata)地上局で、東南アジア-中東-西ヨーロッパ5(SEA-ME-WE 5)ケーブルに接続した。政府は利用開始を3月中旬としていた。
バングラデシュを除く18の参加国はいずれも、この2カ月間海底ケーブルの恩恵を受けている。
業界関係者は、バングラデシュは海底ケーブルに接続するまで、インドからの周波数帯輸入に対する依存を削減できないと話す。
バングラデシュ海底ケーブル会社(BSCCL)はこの海底ケーブル創設メンバーの1社だ。
BSCCLは、内陸接続は導入されたが、代替ケーブルが導入されるまで商業利用は始まらないという。
「このケーブルを通じたサービスがいつ始まるのか、正確には言えません」
BSCCLのモンワル・ホサイン社長は話す。
代替接続作業は先週末に完了する予定だったが、まだだとホサイン氏。
4月25日に調整会議が開かれ、そこで予定日が発表されるという。
3月2日、タラナ・ハリム通信担当国務相は地上局視察の際に記者団に対し、ケーブルの商用利用は3月前半に始まると話していた。
だが、10日に質問を受けたタラナ国務相はこの件に対するコメントを拒否した。国務相は先週、この問題に関する会議に出席し、当局へ報告書の提出を求めた。
通信法によればBSCCLは接続実施ができず、そのため国営バングラデシュ電話通信株式会社(BTCL)が行うことになる。
BTCLは過去2年間この仕事に取り組んできたが、クアカタ-ダッカ(Dhaka)間の接続ができなかった。BTCL通信チームはコメントを拒否した。
バングラデシュはケーブル接続によって1400ギガビット毎秒(Gbps)の帯域を追加獲得することになり、インドからの帯域輸入を減らすことができる。
現在バングラデシュは第1海底ケーブルで170Gbpsを使用し、インドからさらに240Gbpsを輸入している。
「第2ケーブルから低価格のサービスを受けられれば、輸入帯域は利用しないでしょう」
バングラデシュ・インターネットサービスプロバイダ協会(ISPAB)のイムダドゥル・ホク事務局長は話す。
イムダドゥル氏は政府に対し、輸入帯域と国内帯域の料金差を削減するよう求めた。現在の帯域1Mbps(メガビット毎秒)当たりの料金は国内帯域が約700タカ(961円)、輸入帯域は約500タカ(686円)だ。
BSCCLはこの問題に対処するため、帯域料金の20%減少に動き出したとホサイン社長は話す。
バングラデシュは第2海底ケーブルプロジェクトに対し、66.06億タカ(90.7億円)を負担する。BSCCLはイスラム開発銀行から4400万ドル(48.1億円)を借り入れた。
2017年10月には割賦返済が始まる。
「もっと早く接続ができていれば、返済の助けとなったでしょう」とホサイン社長。
バングラデシュは2006年、第1海底ケーブルとなるSEA-ME-WE-4に接続している。
The Daily Star Apr 12 2017
http://www.thedailystar.net/business/bangladesh-yet-benefit-second-submarine-cable-1389937
翻訳:長谷川
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