2017-18会計年度(7月開始)の財政赤字は長年の慣例を破り、対GDP5%を超える可能性がある。次回の国政選挙を前に控え、有権者の引き付けが目的だ。
財務省のある職員は、間違いなくGDP6%を上回るという。
財務省は今日16日に行われる財務調整審議会と財源委員会の会議で、予算に関する事前予測を説明することになっている。
現行の予算管理法には、財政赤字の上限を定める条項は存在しない。
過去数年間の予算は5%以内に赤字が収まるよう入念に準備されていたが、会計年度中、赤字は4%を下回る見込みだった。
財政赤字をGDP5%の水準に収めていた理由の一つには、国際通貨基金(IMF)が拡大クレジットファシリティ(ECF)プログラムの条件にこれを折り込んだという事情がある。
プログラム期間は昨年初頭に終了したため、赤字を5%に収める理由はなくなった。
AMA・ムヒト財務相は次回予算を4兆タカ(5兆3598億円)越えにしようとしている。このシナリオでは、赤字額を5%以内にすることができないだろう。
赤字額を5%以内に留めるなら、実現不可能なレベルの異常な収入成長目標を立てなければならない。
「私たちは収入成長をある程度現実的なものに、赤字を以前と近い割合にするよう努力しました」
財務省職員は話す。
財務相は自身の計画を全て折り込もうと、次回予算をこれまで以上に重視している。予算は次回の国政選挙前に完了する。
「当初は予算規模を4兆タカ以内に保つと決めましたが、その後私の計画を適切に実施するため、規模を拡大しました」
財務相は先日の事前予算会議で話した。
次年度の予算は4兆20億タカ(5兆3624億円)となりそうだ。これは国内史上最高額で、現アワミ連盟政府にとって節目となるだろう。
現政府は2009年に政権を獲得した際、2009-10会計年度の予算として、当時の最高額だった1兆1052億タカ(1兆4809億円)と定めた。
中期予算枠組みに従えば、次回予算は3兆9千億タカ(5兆2258億円)程度になっていたため、4兆20億タカという数字はそこまで大がかりではない。
職員によれば今会計年度の予算は3兆4060億タカ(4兆5638億円)だが、改定予算で3兆1千億タカ(4兆1538億円)以下まで下方修正される見込みだという。
次年度の収入目標は2兆8200億タカ(3兆7786億円)以上になると思われる。歳入庁(NBR)はこのうち2兆3600億タカ(3兆1623億円)に貢献する必要がある。
NBRの今年度予測額は1兆8千億タカ(2兆4119億円)であるため、次年度には同庁の影響力を24%高めることになる。
今年度当初8カ月間のNBR収入額はおよそ20%の成長を見せているが、これは歴史的な観点からすれば満足のいく数字だ。
だが2016-17会計年度の当初に立てた予測に従えば、その前年の実際収入額から43.89%の成長を遂げる必要がある。
「40%以上の収入成長目標を追い求めるなど馬鹿げています」
NBRの元職員は話す。
昨年6月に予算が提出された際、成長目標があまりに高望みで実現しないだろうと、多くの経済学者は話していた。財務省は次年度の成長目標を現実的なレベルに収めるよう努力したという。2017-18会計年度のGDP成長予測は今会計年度の7.2%を上回る7.4%に設定する見込みだ。
財務相は様々な場面で、今年度のGDP成長は予測よりも高値になると話してきた。
だが世界銀行やアジア開発銀行、IMFは、今年度の成長率は7パーセントを下回ると予測している。
The Daily Star Apr 16 2017
http://www.thedailystar.net/business/muhith-plans-ambitious-budget-1391743
翻訳:長谷川
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