2016年、銀行部門の女性雇用率は前年の13.73%から下落し、12.91%になった。
昨20日のワークショップでの発表によれば、銀行で高い役職に就く女性役員の割合もわずかだという。
バングラデシュ銀行マネジメント研究所(BIBM)は、"銀行における人的資源管理2016"と題した調査を発表した。
調査は国内57銀行のうち、25行を標本とした。
2016年時点で上級職の女性役員率は8.56%だった。部署長は5.37%、支店長は8.62%だった。
BIBMのヘラル・アーメド・チョウドリー客員教授は調査結果に異を唱えた。銀行の女性従業員数は急速に増えているが、労働市場への女性参加数が少ないために男性従業員数に追いつけていないという。
チョウドリー氏によれば、氏がプバリ銀行の代表取締役に就いた2005年の女性従業員率は6%だったが、同行を退職した2014年には20%以上増えていたという。
調査を指揮したBIBMのモハマド・タズル・イスラム准教授は、銀行の女性従業員数はごくわずかだと話す。調査は雇用率の低さの原因には焦点を当てなかった。
また、2016年は40~50歳代の雇用率が低下し、50歳代以上の雇用率は上昇した。これはリーダーシップの継承計画や昇進の少なさが原因だとイスラム氏は補足した。
昨年の銀行支出における研修支出の割合はわずか0.5%で、銀行は研修にお金を掛けたがらないことが明らかとなった。従業員1人当たりの研修支出は3千タカ(3962円)で、前年と変わらない数字だった。
銀行は研修にさしたる予算割り当てをせず、従業員を外国研修に送ることをしたがらない。人的資本の質を高めるため、銀行は研修予算の割り当てを増やす必要があるとチョウドリー氏は話した。
バングラデシュ銀行前副総裁のコンドカル・イブラヒム・カレド氏は、銀行は研修より、債務不履行者の回収により多くを費やしていると話す。
融資の焦げ付き率は民間銀行が5%、国営銀行は20%以上だが、これは民間銀行従業員が国営銀行従業員よりも有能であるためだ。
今回の調査によれば、71%の銀行は心理検査を一切実施しないが、52%の銀行は従業員の倫理的行為に関する分析を実施したという。
心理検査は候補者についてより良い考えを得るための強力な手段で、詐欺防止に役立つとイスラム氏はいう。
調査によれば、人的資源管理の貧弱さや高い焦げ付き率の影響で、銀行の従業員1人当たりの財務実績は昨年よりも悪化したという。
2016年、従業員1人当たりの営業利益は2015年の151万タカ(199万円)から111万タカ(146万円)に減少した。調査データによると、2014年は471万タカ(622万円)だったという。
総収入に対する給与や手当の平均額は低下した一方、代表取締役の年間平均給与は2015年の873万タカ(1153万円)から931万タカ(1229万円)に上昇した。
ワークショップにはバングラデシュ銀行のアブ・ヘナ・モード・レジー・ハッサン副総裁が主賓として参加し、BIBMのトーフィク・アーメド・チョウドリー所長が進行を務めた。
The Daily Star Apr 21 2017
http://www.thedailystar.net/business/women-employment-banks-falls-1394212
翻訳:長谷川
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