先生になりたいというサイフル・イスラム・ロニー(11歳)の夢は、深刻な事態を迎えている。自分や母親、そして2人の妹たちを支えるために人力車引きをしなければならないからだ。
2年前、ラクシュミプール(Laxmipur)ショドル郡ルヒタユニオンのチャールルヒタ村でペンキ屋をしていた父親は屋根から転落して死亡したと、母親のホスネ・アラ・ベガムさんは話す。
「他の方法が見つけられず、3人の子を連れて実家に戻りました」
ロニーの他、4歳のマイーシャ、2歳のトンニがいる。
「ロニーはまず祖父の緑ココナッツを売る仕事を手伝ってくれました。でもそんなにお金にならず、リキシャ引きを始めました。私たちは今、実家の隅にある荒れた小屋に住んでいます」
He poses for a photograph with his mother and two minor sisters at his maternal grandfather’s house in the same locality recently. Photo: Nurul Amin
父親が悲劇的な死を迎えたとき、ロニーはチャールルヒタ政府小学校の三学年(8歳)の生徒だった。家族の食費を稼ぐため、幼くして働かねばならなかった彼は学校を続けることができなかった。
ロニーは朝早く起きて人力車と一緒に家を出る。夕方、米やレンズ豆や野菜などの食料品を買って家に帰る。
かつて、ロニーは高等教育を終えて先生になることを夢見ていた。妹たちはいつか医者か警察官になってほしかった。
「だけど、お母さんと妹たちと生きていくのに精一杯で、今では贅沢な夢に思えます。昔は本を抱えて学校へ行っていました。今では人力車にお客さんを乗せて学校まで運びます」
人力車の座席の下にはまだ教科書が置いてある。ロニーは時間さえあればそれを読んでいる。
「ロニーが勉強を続けたいのであれば、ユニオン議会は教育費を無料にすることができます。ですが、家計費を手配することはできないのです」
チャールルヒタユニオン議会のカビール・ポトワリ議長は話した。
バングラデシュ/The Daily Star May 17 2017
http://www.thedailystar.net/country/schooling-eludes-rony-1406452
翻訳:吉本
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