縫製分野だけでなく、労働力と技術集約的産業における輸出を多様化し、より多くの雇用創出のため、世界銀行(WB)は1億ドル(110.3億円)の資金調達を承認した。
「バングラデシュは中国に次ぐ世界第2位の衣料品輸出国だが、輸出の多様化による成長を促進することで、他分野でも縫製分野の成功事例を繰り返すことができます」
WBバングラデシュ・ブータン・ネパールカントリーディレクターのクィミアオ・ファンは話した。
雇用のための輸出競争力プロジェクトは、バングラデシュが競争力を発揮してきた皮革製品や履物、プラスチック、光工学などの既存品や潜在的な輸出指向産業の競争力を向上させる。
このプロジェクトは非レディメイド衣料品(RMG)輸出部門で、9万人以上の雇用創出を支援する。
「プロジェクトは世界貿易体制への経済統合を促進し、今後10年間バングラデシュの青少年に働きかけ、特に女性の労働参加を改善することに重点を置いています」
1億ドルの融資は6月1日に承認された。
プロジェクトは企業が国際市場にアクセスすることや、意識の醸成や助成金交付を通じて国際基準に準拠する能力を強化することを助けるだろう。
また、既存市場や新市場への連携を強化するためのマーケティングやブランディングの取り組みも支援する。さらにスキル開発の不足、特に女性向け研修や、インフラ不足にも対処する。
「このプロジェクトは実証比較優位性を有するか、輸出志向の製造バリューチェーンに不可欠なインプットを提供する部門の成長を高めるでしょう」
輸出競争力プロジェクトのマイケル・オラヴィ・エングマン責任者は話す。
「プロジェクトはスキルと労働生産性を向上させ、より良い賃金の雇用を生み出すのに役立つでしょう。プロジェクトの恩恵を受ける企業の平均賃金上昇率は、プロジェクト終了時までに34%増加する可能性があります」
レディメイド衣料品部門は輸出の82%を占めるが、雇用成長は停滞しているとWBはいう。
だが、非レディメイド衣料品製造部門は2010年以来、毎年約30万の新規雇用を生み出している。
労働集約型で女性を雇用する軽工業のサブ部門は、2010年以来、毎年4.3%の雇用を拡大している。
プロジェクトはこの勢いを基に、輸出企業数を約29%増加させるだろう。
補助金やゼロ金利ローンを提供するWB国際開発協会からの借入金は、6年間の猶予期間とを含む38年間ローンで0.75%のサービス料がかかる。
WBはバングラデシュ独立後、最初の開発パートナーの1人だった。
それ以来、WBはバングラデシュに約260億ドル(2兆8693億円)の無償貸付を約束した。
バングラデシュニュース/The Daily Star Jun 04 2017
http://www.thedailystar.net/city/wb-okays-100m-help-create-90000-jobs-1415209
翻訳:松本
#バングラデシュ #WB #雇用創出
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