世界銀行(WB)の報告によると、バングラデシュの今会計年度のGDP成長率は6.8%に達するものの、次年度(2018年度)には6.4%に低下するという。
WBは4日に公開した報告書"世界経済展望"の中で、送金収入の減少、国内需要の減少、工業生産の減少が成長率低下につながると述べた。
また、GDP成長率は2019年度に6.7%に達し、2020年度にはさらに上昇して7%になると述べる。
報告によれば、今年は治安の懸念がある中、確かな農業活動と安定したサービスがバングラデシュの成長を支えたという。
さらに、2018-20年度まではバングラデシュの成長が平均6.6%で安定すると予測する。これは、湾岸協力会議(GCC)諸国における経済の回復や、景況感や投資の上向き傾向による送金収入の向上を反映したものだ。
WB予測では2017年、世界全体の経済成長率が2.7%に向上するという。製造や貿易の増加、景況感の向上、良好な金融状態、日用品価格の安定によるものだ。
東アジア・太平洋地域の成長率は2017年には6.2%に、2018年には6.1%に減速すると予測している。
「長い間、低成長が貧困との闘いを進めることの妨げとなっていました。ですから、世界経済がよりしっかりした足場を築きつつある印を見ると勇気づけられます」
世銀のジム・ヨン・キム総裁は話す。
「今は不安定ながら、紛れもない回復が進んでいます。各国はこの瞬間を逃さず、制度や市場の改革を実施し、民間投資を引き寄せ、成長を長期的に持続できるようにすべきです」
南アジア地域では国内需要や輸出の安定した拡大を受け、成長率は2017年に6.8%、2018年には7.1%まで加速する見通しだ。
インドを除いた地域内の成長は5.7%で安定し、バングラデシュとネパールでは成長減速があるものの、ブータンやパキスタン、スリランカの成長加速を受け、5.8%に上昇すると予測されている。
パキスタンの成長率は民間投資の上向き傾向やエネルギー供給の増加、治安の改善を反映する形で、2017年度(2016年7月1日~2017年6月30日)には5.2%に、2018年度には5.5%となる見通しだ。
スリランカでは国際金融機関が経済改革の支援や民間部門の競争力強化プログラムを行っており、成長率は2017年には4.7%に、2018年には5%にまで加速する見通しだ。
WBはさらに、製造や貿易の増加、景況感の回復、日用品価格の安定により、日用品を輸出する新興市場や発展途上国での経済成長が再開し、世界経済の成長は2.7%に上昇すると予測する。
2017年6月の世銀による世界経済展望によれば、2017年の先進国の成長率は1.9%上昇すると予測されており、これにより貿易パートナー諸国も恩恵を受けることになる。
また、世界的な金融状態は良好状態を保ち、日用品価格は安定しているとされる。新興市場や発展途上国経済の成長率はこういった国際情勢を背景に、2016年時点の年3.5%から年4.1%に上昇すると予測する。
世界の7大新興市場の経済成長は2018年に自身の長期平均を上回ると予測される。これらの経済圏における活動は、他の新興市場や発展途上国経済、そして世界的にも大きなプラス効果をもたらすだろう。
Prothom Alo Jun 05 2017
http://en.prothom-alo.com/economy/news/150249/WB-projects-6.8pc-GDP-growth-in-outgoing-fiscal
翻訳:長谷川
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