伝統デザイン、現代的デザイン、万華鏡のような色と模様。タンガイル(Tangail)県でジャムダニ織サリーを生産している織手たちは最近、イードアルフィトル(断食明け大祭)に向けての作業で大忙しだ。お祝い用のコットンやシルクのジャムダニは品質や価格も幅広く、一年で最も商売が忙しくなる時期に数多の買い手を惹き付ける。
「自分用、母親用、義母用にいろいろな価格でコットンのジャムダニを探しています」
タンガイル市街地のアダラトパラ(Adalatpara)から、非公式ながらタンガイル・サリーの中心地として知られているデルアール(Delduar)郡パトライル(Pathrail)村に来ている家政婦のロサナ・アクテルさんは話す。
「毎年イードの前にはパトライルにサリーを買いに来ます。選択の幅がとても広く、手ごろな価格で買えるからです」
「地元の織手のほとんどはジャムダニの手織を専門にしています」
パトライルの織手の一人、ラグンナト・バサクさんは話す。
「ジャムダニはザーミンダール(大地主)の時代からの伝統です。当時は希少だったこの地方ならではのジャムダニを求め、上流階級の人たちが国中から訪れていました。ジャムダニ自体は地元にもっと古くから伝わるタント・サリー織から発展したものです」
ラグンナトさんの見立てでは、今年はコットンサリーが1千タカから4千タカ(1367-5469円)の価格で、シルクサリーは2千タカから6万タカ(2735-8万2040円)の価格で販売されるという。
「1着のジャムダニを作るには少なくとも3日間の作業が必要です。良質なものや複雑なデザインのものを作るにはさらに時間がかかります」
タンガイルサリーにはコットンやジュートコットン、シルク、ソフトシルク、ハーフシルク、インドリシルク、ドタリシルク、カタン、コダ、カッダール、バナロシ、ダンシリ、エクタリ、パタボンなど、幅広い生地や様式がある。通常、一人の織手が一種類以上の品質や様式でジャムダニを生産しているという。
「イードのたび、タンガイルの織手たちは新作を出してきます。今年も新しい色やデザインを取り入れました」
サリー商人のラタン・バサクさんは話す。ラタンさんはバングラデシュの伝統的なアルポナ様式のサリーなどによく加えられる独特の刺繍について言及した。
「マゼンタやアッシュ、赤、黄、オレンジ、紫、青、緑、そして白や黒といった晴れやかで大胆な色が主流です」
タンガイルサダール(Tangail Sadar)郡カラティア市場の商人によれば、タンガイルのサリー作りは輸出や国内の需要拡大に次第に的を合わせつつあるという。25万人の労働者を雇い、毎年イード時期には20億タカ(27.3億円)近くの収入を県にもたらしている。
「織手たちはラマダン(断食月)前からすでに、国内市場やショッピングモールに向けてかなりの作品を送り出しています」
1人の商人は指摘した。タンガイル織手再生協会の報告によれば、県内ではおよそ7万5千台の手織機が稼働しているという。
バングラデシュニュース/The Daily Star Jun 08 2017
http://www.thedailystar.net/backpage/jamdani-weavers-busy-eyeing-eid-market-1417084
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ジャムダニ #サリー #タンガイル
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