置き去りにされるコンテナ

国内最大の港、チッタゴン港で船舶の渋滞が起こっている中、衣料品輸出業者は新たな問題に見舞われている。先週、輸出コンテナの受付終了時刻の緩和が撤回されたことで、荷物の出荷を保証するためにかけていた時間が圧迫されているのだ。

変更により、船舶は準備ができているコンテナさえも置き去りにした出港を強いられるため、数多くの輸出コンテナが予定通りの出荷を逃している。バングラデシュ衣料品製造輸出業者組合(BGMEA)のリーダーたちは訴える。

衣料品輸出業者たちはこれを衣料品部門への新たな打撃と呼び、決定の破棄を要求した。

チッタゴン港のマニュアルでは、輸出用コンテナは指定の船舶が停泊する4時間以上前に港内のコンテナヤードに到着している必要があるという。

だが、エネルギーの供給不足や道路の渋滞、貧弱なインフラといった問題があるため、長年にわたって受付終了時刻が緩和されていた。

緩和された規則では、衣料品輸出業者は船舶が出港する3時間前までにコンテナを持ち込めばよいとしていた。場合によっては、出港2時間前の積み込みも許可された。ところが7月19日、チッタゴン港委員会(CPA)は緩和を撤回し、輸出衣料品の積み込みを行う16カ所の民間のオフドック全てに対し、コンテナを出港の6時間前に送り出すよう指示した。

CPAは、この指示は船舶の待機時間を削減するためのものだという。これ以降、港湾当局は受付期限に間に合わなかった輸出用衣料品のコンテナ受け入れを許可していない。バングラデシュ内陸コンテナ倉庫協会(BICDA)のルフル・アミン・シクデル長官は話す。

4カ所の民間オフドックから得たデータによれば、26日朝までに550TEU(20フィートコンテナ換算)以上の輸出コンテナが予定の出荷を逃したという。

25日だけでも、4隻の船舶が280TEUの輸出用コンテナを積まずに港を出発した。

BGMEA港湾輸出問題常設委員会のナシル・ウディン・チョウドリー委員長によれば、チッタゴン港で出荷を逃したコンテナは、マレーシアやスリランカ、シンガポールで荷物を待っている母船の受付期限に間に合わないという。
「その結果、輸出業者は荷物を空輸せざるを得なくなり、余計に費用が掛かります」

CPAのM・カレド・イクバル委員長は24日の会議で、輸入コンテナの荷降ろしと輸出コンテナの積み込みに使える時間として、クレーンなしの船舶には48時間、クレーン付きで喫水の浅い船舶には60時間、クレーン付きで喫水の深い船舶には72時間が与えられると話した。

カレド氏は衣料品輸出業者に対し、船舶の待機時間を減らすために受付期限を守るよう訴えた。港での渋滞を減らすため、何としても必要な事だという。

BICDAのヌルル・カイユム・カーン会長は、船舶は停泊した後、出港するまでに輸入コンテナの荷降ろしと輸出コンテナの積み込みを72時間かけて行っていると話す。

ヌルル氏によれば、輸入コンテナの荷降ろしに3分の2近くの時間を費やしているため、オフドックで輸出コンテナの積み込みに使える時間が少ししかないのだという。

バングラデシュニュース/The Daily Star Jul 27 2017
http://www.thedailystar.net/business/exporters-face-tight-schedule-ctg-port-1439446
翻訳:長谷川
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