アジアで最も有望な輸出先である日本への衣料品輸出は、2016-17年度、3.88%減少した。輸出業者らは、日本人7人が犠牲となった昨年のグルシャンで発生したテロ事件が主な原因だとする。
輸出促進局(EPB)のデータによれば、昨年度、年間約400億ドル(4兆4142億円)程度の衣料品市場のうち、日本への輸出で7億4447万ドル(821億円)の収入を集めたとされる。
「日本向け輸出の減速は一時的なものです」
日本・バングラデシュ商工会議所のタレク・ラフィ・ブイヤン事務局長は話した。日本の小売業者は発注のため、再びバングラデシュに来始めているという。
衣料品の小売業者だけではなく、バングラデシュにある日本の多国籍企業も事業を拡大しており、その一部はホーリーアルチザンベーカリー襲撃事件後、更なる投資を行っているとブイヤン氏。
さらに、日本貿易振興機構(ジェトロ)による最新調査によれば、バングラデシュはアジア太平洋20カ国の中で日本の企業家による第一の投資先だという。
日本の小売業者は他国より徹底している。コンプライアンス基準を確認するため、生産拠点を物理的に調査している。
「これが昨年、日本への衣料品輸出が減速した主な理由の一つです。日本の小売業者の多くは襲撃事件後、ダッカ(Dhaka)への訪問を延期したり、完全に取りやめました」
2008年、日本政府が衣料品や電子器具、家電などの中国への過度の依存を減らすために"チャイナプラス1"政策を採用したことで、バングラデシュから日本への衣料品輸出が始まった。
日本政府が後発発展途上国に対して原産地規則を緩和したことで"チャイナプラス1"政策は補完され、バングラデシュにとって好ましい方向に動いた。
バングラデシュの衣料品製造業者は日本への輸出に関税免除の恩恵を受けている。これは原料を輸入した場合にも適用される。
政府が新市場開拓のために2009年に導入した財政刺激政策も日本への輸出を加速する助けとなった。
政府は米国や欧州連合(EU)、カナダ以外への輸出に対して助成金を給付している。
「日本でより多くの市場シェアを獲得するため、我々はたくさん努力する必要があります」
大手衣料品輸出業者パシフィックジーンズのサイエド・モハマド・タンビル取締役は話した。
日本への輸出は緩やかながら増加しているとサイエド氏は言うが、具体的な数字は出さなかった。日本はこれまで衣料品年間需要の95%を中国から輸入していたという。
2016-17年度の日本への輸出総額も5.6%減少し、10.1億ドル(1114億円)になった。
日本はアジアの中で、バングラデシュからの輸出総額が過去2年続けて10億ドル(1103億円)を上回った唯一の輸出先だ。
バングラデシュニュース/The Daily Star Jul 28 2017
http://www.thedailystar.net/business/garment-shipments-japan-decline-1439866
翻訳:長谷川
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