国内製薬会社の強み

国内製薬会社の強み

【The Daily Star】新型コロナウィルスが吹き荒れる嵐の中、ウイルス感染症の広範囲の治療に使用される薬剤が、治療を求める人々に明るい兆しを見せている。

重度の新型コロナウィルスの治療に効果があることが証明され、レムデシビルという一般名で販売されるこの薬を、世界中が追い求めていた。

バングラデシュも例外ではなく、昨年3月にパンデミックが宣言された後、すぐに国内製薬会社が製造を開始した。

感染者を助けるレムデシビルの可能性は、新型コロナウイルスを含む特定のウイルスが自分自身を複製し、潜在的に宿主の免疫システムを圧倒するメカニズムを無効にする能力に基づいている。

「(この薬を製造できるようになったことは)国内製薬会社にとっても、国にとっても大きな成果でした」
ダッカ大学薬学部のABMファルク教授は述べた。

後進国であるバングラデシュは、公共用にレムデシビルを製造するための特許を取得した。

国内製薬会社は政府の支援のおかげで、可能な限り短期間で医薬品を製造する能力を活用することができた、とファルク氏は補足した。

業界関係者によると、2020-21会計年度末までに、製薬業界はレムデシビルの輸出で最大70億タカ(92.5億円)の利益を得ることができるという。

現在、エスケイェフ(Eskayef:SK-F)、ビーコン(Beacon)、インセプタ(Incepta)、ベキシムコ(Beximco)、ヘルスケア(Healthcare)、スクェア(Square)が、米バイオ製薬会社ギリード・サイエンス(Gilead Sciences)が最初に開発したこの薬を生産している。

レムデシビルは、SARSやエボラに罹患した患者の治療に効果がないことは証明されていたが、ギリード社の実験で、この薬を投与された患者の状態が顕著に改善したことが示されたため、後に新型コロナウイルス感染症の治療薬として再登場した。

よりローカルな規模では、バングラデシュ軍のコンサルタント医師Mdアジズル・イスラム氏が、新型コロナ治療にレムデシビルの使用を奨励していると述べた。
「私たちは昨年5月の第3週、軍病院でレムデシビルを主に使い始めました」

糖尿病などの危険因子の多い患者は依然として死亡率が比較的高いが、レムデシビルをはじめとする支持療法の登場で、全体の死亡率は大幅に減少した。

イスラム氏は、レムデシビルの使用で症状や予後の改善が見られることも判明したと述べた。また、レムデシビルの製造に成功したことで、世界でバングラデシュのイメージを高めることができたとした。

ビーコンは、パンドビル(Pandovir) というブランド名でレムデシビルを輸出している。

「新型コロナウィルス患者の命を救うため、国内製薬メーカーはこの薬の製造を迅速に決定しました」
ビーコンのモンジュルル・アラムグローバル事業部長は述べた。

国内製薬会社はパンデミックとの継続的な戦いを支援するため、レムデシビル以外にも、新型コロナウィルスの治療に関連した様々な薬を製造してきた。

アラム氏によると、企業はビジネスだけでなく、世界的な危機の中、人命を救うことに取り組んできたという。
「企業、政府、医師が協力してパンデミックと闘うことで、新型コロナウィルスの蔓延を抑えることができました」

ビーコンは国内需要を満たした後、21カ国に13億タカ(17.2億円)以上の輸出を行った。また、ラテンアメリカや中東、アフリカの一部など、18カ国と輸出に向けた交渉を行っている。

コロナ禍はほとんどの産業に悪影響を及ぼしたが、国際市場にその効率性と品質を示すことができた製薬会社にとってはプラスに働いた。

「レムデシビルを世界に先駆けて輸出したことは、バングラデシュのイメージにとって本当に有益なことです」
ベキシムコのラブブル・レザ最高執行責任者は以前、ラテンアメリと中東の一部を含む10カ国にレムデシビルを輸出していると本紙に語った。

6月には在ダッカパキスタン高等弁務官事務所の要請を受け、同国に「ベムシビル」ブランドで輸出した。

3月6日現在、バングラデシュのコロナ感染者数は54万9724人、これまでに50万1966人(91.31%)が回復し、8451人が死亡した。

保健当局はこれまで、413万2113件の検査を行っている。

Bangladesh News/The Daily Star Mar 8 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/remdesivir-proves-pharma-strength-2056769
翻訳:吉本

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