送金9カ月で35%増加

送金9カ月で35%増加

【The Daily Star】現会計年度当初9カ月間(7月~3月)の出稼ぎ労働者や海外居住バングラデシュ人からの送金は、前年同期比35%増の、総額186億ドル(2兆644億円)に達した。

バングラデシュ銀行(BB)のデータによると、3月単独で様々な国から19.1億ドル(212億円)が送金されたが、これは昨年3月比50%増、昨年8月以来最大の伸びとなった。

経済の主要バロメーターの1つである送金流入は、新型コロナウイルスパンデミックの影響で2020年の3月~5月にかけて減少した。

だが6月には回復し、国が打ち出したロックダウンや移動制限の中、違法資金移動手段のフンディ(hundi)が減ったことで、増加傾向は続いている。

外貨準備高の主要財源の1つである送金の急増は、2020年に海外で働く労働者が前年比69%減の21万7669人にとどまっている中、続いている。

労働・雇用・訓練局(BMET)のデータでは、今年の2月まで、8万5242人の労働者が海外で仕事をするために出国したことが示された。

ブラック移住プログラム責任者のシャヒクル・ハサン氏によると、移民労働者は外貨準備高の主要供給者の1つで、パンデミック中、家族を支援するために多くの送金を行ったという。

一方、ウイルスを封じ込めるためにホスト国がロックダウンを実施したことで、失業した人も多くいた。

「移動が制限されたことでフンディシステムが停止し、これによって送金額が過去最高になった可能性があります」
ダッチ・バングラ銀行のアブル・カシェムMdシリン専務理事は述べた。

バングラデシュを含む多くの国が第二波に直面し始めており、一部の国ではすでに厳しい移動制限を行っているが、これが流入量の増加につながる可能性があるという。

なぜなら、国境を越えた移動制限はフンディシステムにも打撃を与えるからだと、シリン氏は補足した。

BB関係者は、パンデミックの終息宣言がなされると、世界的なフンディカルテルが復活するため、送金額はある程度減少する可能性があると述べた。

一方、パンデミックのおかげで、多くの出稼ぎ労働者がお金を正式に送金する手段に慣れることができた。このことは、今後の送金額の増加にプラスの役割を果たすだろうと、BB関係者は補足した。

2019年に政府が導入した2%のキャッシュインセンティブも、在外バングラデシュ人が正式なチャネルでより多くのお金を送ることに貢献している。

好調な送金の流れに乗り、国内の外貨準備高は3月24日時点で433.6億ドル(4兆8124億円)となり、1年前の325.6億ドル(3兆6137億円)とは対照的な結果となった。

Bangladesh News/The Daily Star Apr 2 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/remittance-rises-35pc-9-months-2070649
翻訳編集:吉本

#バングラデシュ #ニュース #海外送金 #外貨準備高 #新型コロナ #パンデミック #ロックダウン