【The Daily Star】インド政府は18日、最高裁判所に対し、ロヒンギャムスリムの一部がパキスタンの軍統合情報局(ISI)やテロリスト集団イスラミックステート(IS)と繋がり、"国に対する治安上の重大な脅威"になっているとの知らせを情報機関から受けとったと伝えた。
さらに、最高裁に提出した供述書の中で、デリー(Delhi)やハイデラバード(Hyderabad)、メーワール(Mewar)、ジャム(Jammu)ではロヒンギャ間で過激派的な要素が活発になっていると述べたうえ、10月3日に全ての情報を密封した封筒に入れて最高裁に提出し、ロヒンギャが治安上の脅威であるという主張を証明すると補足した。
現在、インド国内には、約4万人のロヒンギャがいると推定される。ロヒンギャはジャムやカシミール(Kashmir)、ラジャスタン(Rajasthan)州などに存在する。
供述書によれば、"ミャンマーや西ベンガル州、トリプラ(Tripura)州では組織的な見張り人のネットワークが活動し、違法ロヒンギャ難民のインドへの流入を後押ししている"という。
多くのロヒンギャが所得の申告や高価格の金融取引に必要となる有権者身分証や口座番号カードを"違法に"取得し、さらに一部は"ハワラ(hawala)*を用いて違法活動の資金を調達している"とされる。
これより前、2人のロヒンギャが政府による国外退去の承認に対して異議申し立てを行った。政府はこれを受けて15ページの供述書を最高裁長官のディパク・ミスラ氏が率いる法廷に提出した。政府は法廷において、違法なロヒンギャ移民の扱いに関する政策方針について最高裁は干渉すべきでないとほのめかした。
ロヒンギャの国外退去について、政府はロヒンギャの流入が2012年に始まり、現在は国内に約4万人の難民がいるとした。
さらに最高裁に対し、ロヒンギャ難民の国外退去は"政策方針の決定"であり、最高裁は干渉してはならないと伝えた。
最高裁はインド国立人権委員会(NHRC)への通知発行を求める訴えを棄却した。同委員会は元最高裁裁判官が主導し、ロヒンギャの国外退去に反対していた。
NHRCはこれをモハンマド・サリムッラーさんとモハンマド・シャキルさんという2人のロヒンギャ難民に対する国外退去に関する弁論だとした。
最高裁法廷はこれについて、次のように述べている。
「最初は合法の立場で見ます。それが法廷における司法であり、我々が行使できる司法です」
最高裁は次回の公判を10月3日とした。
昨日の法廷には、著名な弁護士の集団がロヒンギャ難民の側に付き、彼らの国外退去に反対した。弁護士団にはファリ・S・ナリマン氏やカピル・シバル氏、ラジーブ・ダーワン氏、コリン・ゴンザルヴェス氏、アシュワニ・クマル氏、プラシャント・ブーシャン氏がいた。
*ハワラ:イスラム世界で古くからある送金システム。送金したい人がエージェントにお金を預け、エージェントは送金者に暗証番号を教える。受取る人は送金者から暗証番号を聞き、別のエージェントに暗証番号を伝え、お金を受け取る。送金者が振り込むと、すぐお金を引き出せるメリットがある。匿名性が高いのでテロ資金に利用されることがある。
Bangladesh News/The Daily Star Sep19 2017
http://www.thedailystar.net/backpage/mayanmar-rohingya-refugee-crisis-some-rohingyas-have-links-pakistans-isi-1464205
翻訳:長谷川
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