乾燥食品輸出6.5倍増

乾燥食品輸出6.5倍増

【Financial Express】乾燥食品輸出がここ10年で6.5倍の伸びを示したことで、輸出は大きく拡大した。

政府のデータによると、2020-21会計年度7~4月期、バングラデシュの食品加工メーカーは前年同期49%増の2億4347万ドル(270.2億円)相当の乾燥食品を輸出した。

輸出促進局(EPB)のデータによると、10年前の2012会計年度は3719万ドル(41.3億円)に過ぎなかった。

メーカーやアナリストは、バングラデシュ製品の輸出が増加した理由の一つとして、世界各地で発生している新型コロナの影響が考えられると分析する。パンデミックにより、食料輸入国の乾燥食品や関連物資への依存度が高まっているというのだ。

加えて、2010年からのキャッシュインセンティブを含む政府の政策支援が、バングラデシュ産の農産加工品の輸出を促進したという。

ビスケットやケーキ、パスタ、コーンフレーク、パン、ワッフル、ウエハース、クスクス、混合調理材料、チップス、チャナチュール、チョコレート、シリアル食品などの現会計年度当初10カ月間の出荷量は、4年前の2017会計年度の2倍以上となった。

2017年度の輸出額は1億961万ドル(121.7億円)だった。

2018年度は2億136万ドル(223.5億円)、2019年度は2億2709万ドル(252億円)と大幅に増加した。

2020年度は1億9371万ドル(215億円)とマイナスに転じたが、現会計年度、再び強い存在感を示しはじめた。

バングラデシュ産乾燥食品の主要輸入国は、インド、ネパール、ブータン、シンガポール、マレーシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーン、オマーン、香港、英国、イタリア、フランスだ。

ボンベイスイーツ社のクルシッド・アフマド・ファルハド社長は、20%のキャッシュインセンティブが、バングラデシュの乾燥食品の輸出に役立ったと述べた。また、輸入国の食習慣がある程度変化したことが、輸出増加の一因になっているとした。

「輸出全体から見るとまだ生まれたての赤ちゃんのような産業ですが、数年後には外貨収入が10億ドルの大台に乗るでしょう」
ファルハド氏は述べた。

バングラデシュ・オートビスケット&ブレッド製造者協会のMdシャヒクル・ラーマン・ブイヤン会長は、海外消費者がコロナウイルスの影響で加工食品に頼らざるを得なくなったため、輸出が促されたとした。また、政府の優遇措置が、国の輸出バスケットの多様化を促進したと述べた。

チッタゴンに拠点を置くHIFSアグロ食品のサイード・モハンマド・ショアイブ・ハッサン共同代表は、競合国がコロナ禍で工場を停止した際も、国内では生産を続けたため、輸出が増加したと述べた。また、キャッシュインセンティブや低い人件費、国内で入手可能な原材料なども、輸出増に貢献したと分析した。

政策対話センター(CPD)主任研究員のGKモアッザム博士は、輸出多様化の中で乾燥食品が一定の地位を維持していることは、国にとって良いニュースだと述べた。

「今後は海外エスニック市場に依存するのではなく、グローバルブランドとしての地位を確立しなければなりません。そのためには、国内企業が国際的ブランド企業と共同事業を行うことも考えられます」
そのうえで、さらに輸出を拡大するには、海外の消費者の好みや彼らが求める食品の種類を知る必要があるとした。

Bangladesh News/Financial Express May 8 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/trade/bangladeshs-dry-food-export-grows-over-six-times-1620446088
翻訳編集:吉本

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