【Financial Express】世界銀行(WB)が発表した最新レポート「インフラへの民間参画2020:年次報告書」によると、バングラデシュでは昨年、民間企業から29億ドル(3218.6億円)という過去最高のインフラ整備のための投資が行われた。
「2020年のバングラデシュへの投資額は、2019年水準から190%増の29億ドルに達し、GDPに占める投資額が0.34%から0.97%に増加した」
WBは、バングラデシュは南アジアで2番目に高い民間参加型インフラ(PPI)投資を受けたとした。
7プロジェクトへの投資はバングラデシュ史上最高額であり、初めて上位5カ国に入った。これは、国際開発協会(IDA)の国としては初めてのことだという。
他の上位4カ国は、ブラジル、中国、インド、メキシコだった。
バングラデシュは、IDA諸国(世界74カ国)における2020年のPPI投資をリードした。
「2020年のバングラデシュへの民間投資額は多かったが、そのほとんどが再生可能分野ではなく、天然ガス発電プロジェクトに振り向けられていた」
WBによると、2020年のPPI投資のほとんどは、一連の化石燃料を使った電力プラントにあてられたという。
従来型発電所への投資は20億ドル(2219.7億円)だったのに対し、再生可能型発電所2件への投資は1億3300万ドル(147.6億円)だった。
実施されたプロジェクトは、巨大プロジェクトであるリライアンス・メグナガット複合サイクル発電所など7件だ。
世界で最も経済が急成長するバングラデシュは長期的な電力需要を維持できる強固な電力インフラを必要としているため、この傾向はしばらく続くとWBは分析する。
PPI投資は5年連続で行われた。主に日本の金融機関の支援を受けた民間企業が、745メガワット(MW)の液体天然ガス複合サイクル発電所を開発している。
このプロジェクトは、バングラデシュの電力部門に対するインド最大の外国直接投資(FDI)で、提案された3千MWのガス複合サイクル発電プロジェクトの第一段階にあたる。
レポートによると、2020年の世界全体の民間投資は252プロジェクト、457億ドル(5兆721億円)で、2019年水準から52%減少した。
総額313億ドル(3兆4739億円)だった2004年以来、民間投資がこのレベルにまで落ち込んだことはないという。
「それにも関わらず、また、パンデミックが続いているにもかかわらず、下半期(H2)の投資額は上半期(H1)に比べて15%増加した」
レポートは述べている。
Bangladesh News/Financial Express May 17 2021
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/bangladesh/dhaka-sees-record-29b-private-investment-pledge-in-2020-world-bank-1621224789
翻訳編集:吉本