国境付近で1.5万人孤立

【Prothom Alo】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は17日バングラデシュに対し、ミャンマーから入った後、国境付近で"孤立"している最大1万5千人のロヒンギャ難民への審査を速めるとともに、難民を内地側へ移動させ、より安全で良い条件で住まわせるよう求めた。

国連職員によれば、ラカイン州北部で8月25日に起こった暴力の後、およそ58万2千人のロヒンギャが避難してきたという。

「バングラデシュでの人道状況について強く懸念しています。国境付近では新たに到着した数千人が孤立しているのです」
UNHCRスポークスマンのアンドレイ・マヒチッチ氏は、ジュネーブで行われた記者会見で話した。

マヒチッチ氏によれば、15日夜以後、1万から1万5千人が国境のアンジュマン・パラ地点を通ってバングラデシュへ入ってきたという。彼らの多くはおよそ1週間歩いて国境にたどり着いたと話している。

「我々はバングラデシュ当局に対し、暴力や次第に悪化する故郷から逃れてきた難民を速やかに受け入れるよう呼びかけています。彼らが向かいつつある不安定な状態を考慮すれば、事態は一刻を争います」

マヒチッチ氏はバングラデシュ国境警備隊が行っている検査で遅れているとしたうえで、これはあらゆる国の政府が持つ権利であると強調した。

過激派が8月25日に行った警察署襲撃と国連人権団体が"民族浄化"に例えた軍事作戦以後、ラカイン州北部のロヒンギャ人口は減少を続けているが、国連の支援団体は彼らにアクセスできていない。

17日には国連政治問題担当のジェフリー・フェルトマン氏が5日間のミャンマー訪問を終えた。国連スポークスマンのステファン・デュヤリック氏は、フェルトマン氏がラカイン北部で燃やされて破壊された何十もの集落を見てきたと話した。

デュヤリック氏によれば、フェルトマン氏はミャンマー軍との協議の際、"国連の経験則として、成功を収めたテロリズム対策は安全対策だけには頼っていない"と指摘し、"治安維持部隊による人権侵害の疑惑について信用できる捜査"を支援するよう求めた。

国連人道問題調整事務所(UN OCHA)スポークスマンのイェンス・レールケ氏は、暴力だけでなく、人道面の必要性から、ロヒンギャが"留まるべきか行くべきかの必死の選択"に直面していると話した。

8月25日以後、ミャンマーから逃れてきた58万2千人の難民のうちおよそ60%が子どもで、毎週さらに数千人の子どもが国境を越えてくる。国連児童基金(ユニセフ)スポークスマンのマリシエ・メルカド氏は話した。

ユニセフではコックスバザール(Cox's Bazar)で生活する4万人に毎日清潔な水を提供し、さらにトイレ数千室も設置してきた。だが、これ以上の資金提供を受けられない場合、11月末までに活動を停止せざるを得なくなる可能性があるという。

OCHAのレールケ氏によれば、各機関が協力して行っているバングラデシュで暮らすロヒンギャや受け入れ側への支援
4.34億ドル(487億円)の呼びかけは、わずか24%しか集まっていないという。

Bangladesh News/Prothom Alo Oct 18 2017
http://en.prothom-alo.com/international/news/163449/15-000-Rohingyas-stranded-near-Bangladesh-border
翻訳:長谷川
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