パウエルFRB議長が9月の緩和を承認したことを受けドルは下落

[Financial Express]ワシントン、8月24日(ロイター):米連邦準備理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が、長らく予想されていた米国の利下げが来月実施されるとの明確なシグナルを発したことを受け、ドルは下落し、ポンドは2年以上ぶりの高値に上昇した。

ドル安によりユーロは13カ月ぶりの高値を付け、米ドルは対円で17日ぶりの安値を記録した。

パウエル議長は、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれたカンザスシティ連銀の年次経済会議での基調講演で、インフレ上昇リスクが減少し、雇用下振れリスクが高まっていることから、「政策を調整する時期が来ている」と述べた。

「我々は労働市場の状況がさらに冷え込むことを求めたり歓迎したりはしない」とパウエル議長は述べた。「物価安定に向けてさらに前進する中で、我々は力強い労働市場を支えるために全力を尽くす。政策抑制を適切に緩和すれば、力強い労働市場を維持しながら経済がインフレ率2%に戻ると考えるに足る十分な理由がある」

トレーダーらは金曜日も、9月17日~18日のFRB会合で0.25%ポイントの利下げが行われるとの見方を維持しており、パウエル議長の発言を受けてその確率は65%としている。しかし、50ベーシスポイントの利下げがさらに行われる可能性は3分の1程度と、これまでの4分の1強から上昇している。

ユーロと円が上昇。これにより、これら2通貨を含む6通貨に対する米ドルの相対価値を示すドル指数=USDは下落した。同指数はパウエル議長の講演前は若干上昇していたが、木曜終値から0.81%下落し100.64となった。

「ドルが若干下落し、債券利回りが若干低下するという市場の反応はほぼ正しいと思う。総裁が『そうだ、緩和サイクルを始めるために50年債を3回(引き下げる)する』と言ったわけではない」とニューヨークのスタンダード・チャータード銀行のG10為替調査責任者、スティーブ・イングランダー氏は語った。

「暗黙的に、時期は示さずに、ある時点で50ベーシスポイントの利下げへの扉を開くことになる。50ベーシスポイントが最初の動きになるとはまだ考えていないが、労働市場が引き続き弱まれば、すぐにそうなる可能性がある」と同氏は、インフレと雇用に関する議長の発言に言及して述べた。

9月に措置が取られれば、FRBは2022年3月にインフレ対策として利上げを開始して以来実施してきた引き締め的な金利政策から方向転換し、フェデラルファンド金利の目標レンジを約ゼロから5.25~5.5%に引き上げることになる。


Bangladesh News/Financial Express 20240825
https://today.thefinancialexpress.com.bd/stock-corporate/dollar-falls-after-feds-powell-greenlights-september-easing-1724514635/?date=25-08-2024